むちうち損傷の後遺障害について

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分 です。

むちうちの後遺障害 ザックリ
病症名では、頸椎捻挫、頸部挫傷、外傷性頸部症候群などとと表現される「むちうち損傷」は、しっかりと立証することで後遺障害として等級認定される可能性があります。該当する等級は14級、12級になります。


シッカリ


むちうち損傷は治療することによって3ヵ月ほどで治癒することがほとんどです。


しかし、むちうち損傷による症状は様々で、半年以上治療を続けても症状が完全に治癒することなく後遺症がのこってしまうことも珍しくありません。この場合、後遺障害の等級認定の申請を考える必要があります。


むちうち損傷は「目に見えない後遺障害」とも言われ、一般的に後遺障害等級に該当しないと判断(非該当)されることが多いと言われています。


しかし、後遺障害等級認定のポイントをしっかり押さえ、的確な主張と医学的資料を揃えることができれば、等級認定を受けることは十分可能です。むちうち損傷による後遺障害の等級認定の申請をお考えの場合は当事務所の無料相談をご利用ください。

>> 無料相談窓口はこちら



「むちうち損傷」とは


むちうち損傷の定義


むちうち損傷の定義は以下をご覧ください。

加速、減速メカニズムによる外力のエネルギーが首にかかる機序で、これは後方から、側方からの自動車の衝突の結果起こりうる。衝撃は骨性あるいは軟部組織損傷(むちうち損傷)を引き起こし、これが次第に多彩な臨床症状となることがある。

かなりわかりにくいですよね。ざっくりと以下のような理解でいいとおもいます。

「正面・側方からの衝突や追突によって頭部が振られ、その衝撃によってX線上外傷性の異常がみられない頭頸部症状を引き起こしているもの」

傷病名


よく耳にするむちうち損傷ですが、実際は以下のような傷病名で診断書に記載されています。
  • 頸椎捻挫
  • 頸部挫傷
  • 外傷性頸部症候群
  • 外傷性頭頸部症候群
  • 外傷性頸椎捻挫
  • むちうち関連障害
  • むちうち症候群

むちうち損傷の分類


むちうち損傷は一般的に4つに分類されます。

  • 頸椎捻挫型
    頸部の筋の過度の伸張か部分断裂の状態で、頸部周囲の運動制限、運動痛が主な症状となります。予後[1]は良好で、むちうち損傷のほとんどがこのタイプです。受傷後3ヵ月ほどで治癒すると言われています。

  • 神経根症状型
    神経根[2]の症状が明らかで、上記「頸椎捻挫型」に加え知覚障害[3]、放散痛[4]、筋力低下などの神経症状を伴うものをいいます。

  • バレー・リュー症候群
    頭痛、頭重、めまい、耳鳴り、難聴、眼精疲労、視力障害、流涙、首の違和感、摩擦音、昜疲労性など多彩な症状が受傷直後ではなく、2~4週間ほど経過してから現れることが多いと言われています。様々な検査を行っても異常が認められないことがほとんどで、他覚的所見[5]に乏しく自覚症状が中心となります。

  • 神経根症状+バレー・リュー症候群型
    上記、神経根症状型の症状に加え、バレー・リュー症候群の症状が見られるものをいいます。

参照「むち打ち損傷ハンドブック」

[1] 「予後」とは
今後症状がどういうふうに変化していくかと言う医学的な見通し
[2] 「神経根」とは
脊髄から枝分かれして出て、腰椎の場合では、腰部、臀部から下肢(あし全体)に行く神経の一番根もとのあたりをいいます。
[3] 「知覚障害」とは
痛みはしびれ、感覚の鈍さなどをいいます。
[4] 「放散痛」とは
実際に痛みを生じている箇所でなく他の離れた部位に痛みを感じるものです。
[5] 「他覚的所見」とは
医師が視触診や画像で確認したものをいいます。具体的にはMRI、CT、レントゲンなどの画像所見や腱反射テスト、ジャクソンテスト、スパーリングテスト、知覚テストなどの神経学的検査などをいいます。

認定されるとしたら何級になるの?


むちうち損傷が後遺障害として認定される場合、12級、14級が該当します。

12級 ‐ 局部に頑固な神経症状を残すもの


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
12級‐393万円250~300万円14%

障害の存在が医学的に証明可能な場合とされます。
  • 「医学的に証明」とは、X線、CT、MRIなどの画像診断、深部反射検査、病的反射検査、スパーリングテスト、ジャクソンテストなどにより異常が認められることをいい、事故により身体の異常が生じ、医学的見地からその異常により現在の障害が発生しているということが画像診断や検査により判断できるもの。

12級認定のポイント

  • MRIでの画像所見や神経学検査で異常が認められ、それらと自覚症状との整合性(それぞれとの関連性)があると確認される必要があります。

14級 ‐ 局部に神経症状を残すもの


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
14級‐932万円90~120万円5%

障害の存在が医学的に説明可能な場合とされます。
  • 「医学的に説明可能」とは現在存在する症状が、事故により身体に生じた異常によって発生していると説明可能なものをいいます。
  • 被害者に存在する異常所見と残存している症状との整合性が必要となります。従って、被害者の訴え(自覚症状)のみでは、被害者の身体の異常との整合性がないとして非該当(等級が認定されない)ことが多いです。

14級認定のポイント

  • 画像所見はないけど神経学的検査で異常がある。
  • 上記異常はないがカルテや主治医の意見書などから受傷直後からの一貫した痛みやしびれが続いてることが推測できる。
  • 上記をふまえ、「客観的な証明はないけれど、痛みがあるっていうのは嘘じゃないんだろうな」という場合に14級が認定されることがあると言えます。
  • なので、治療期間が短かったり、通院を中断したり、痛い場所がコロコロかわったり、神経学的検査がおこなわれていなかったりすると、「客観的な証明はないけれど、痛みがあるっていうのは嘘じゃないんだろうな」とならず、等級の認定は難しいでしょう。
  • 以上のことが後遺障害診断書に明記されているからと言って等級が認定されるということはなく、非該当(等級が認定されない)となる場合も少なくありません。


以上、「首(むちうち損傷)の後遺障害について」でした。

むちうちの特別サイト

むちうちへのご相談が多いので特別サイトを用意しました。
むちうちと後遺障害(下の画像をクリックでも移動します)
むちうちと後遺障害