口の後遺障害について

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口の後遺障害 ザックリ
口の障害については、後遺障害等級表において以下のものについて等級が定められています。

  • 咀嚼(そしゃく)及び言語機能障害

  • 歯牙障害
これら以外で後遺障害等級表に掲げられていない口の障害については、その障害の程度に応じて後遺障害等級表に掲げられている他の障害に準じて等級を認定することとなる。


シッカリ

口の後遺障害の程度、それに当てはまる等級、慰謝料を表にしました。

意外に思われるかもしれませんが、普通に申請しても適正な後遺障害等級を獲得できない場合があります。納得のいく後遺障害等級を認定してもらうには立証方法などコツが必要になってきますので不安な場合は当事務所にご相談ください。

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咀嚼(そしゃく)及び言語の機能障害


障害の程度
等級
慰謝料
(自賠責)
慰謝料
(裁判基準)
労働能力
喪失率
咀嚼及び言語の機能を廃したもの
  • 「咀嚼機能を廃したもの」とは、流動食以外は摂取できないものをいう。
  • 「言語の機能を廃したもの」とは、4種の語音[1]のうち、3種以上の発音不能のものをいう。
1級‐21,100万円2,700~
3,100万円
100%
咀嚼または言語の機能を廃したもの
  • 「咀嚼機能を廃したもの」とは、流動食以外は摂取できないものをいう。
  • 「言語の機能を廃したもの」とは、4種の語音[1]のうち、3種以上の発音不能のものをいう。
3級‐2829万円1,800~
2,200万円
100%
咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  • 「咀嚼機能に著しい障害を残すもの」とは、粥食またはこれに準ずる程度の飲食物以外は摂取できないものをいう。
  • 「言語の機能に著しい障害を残すもの」とは、4種の語音[1]のうち2種の発音不能のものまたは綴音(ていおん)機能[2]に障害があるため、言語のみを用いては意思を疎通することができないものをいう。
4級‐2712万円1,500~
1,800万円
92%
障害の程度
等級
慰謝料
(自賠責)
慰謝料
(裁判基準)
労働能力
喪失率
咀嚼または言語の機能に著しい障害を残すもの
  • 「咀嚼機能に著しい障害を残すもの」とは、粥食またはこれに準ずる程度の飲食物以外は摂取できないものをいう。
  • 「言語の機能に著しい障害を残すもの」とは、4種の語音[1]のうち2種の発音不能のものまたは綴音(ていおん)機能[2]に障害があるため、言語のみを用いては意思を疎通することができないものをいう。
6級‐2498万円1,100~
1,300万円
67%
咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  • 「咀嚼機能に障害を残すもの」とは、固形食物の中に咀嚼できないものがあること、または咀嚼が十分にできないものがあり[3]、そのことが医学的に確認できる場合をいう。
  • 「言語の機能に障害を残すもの」とは、4種の語音[1]のうち、1種の発音不能のものをいう。
9級‐6245万円600~
700万円
35%
咀嚼または言語の機能に障害を残すもの
  • 「咀嚼機能に障害を残すもの」とは、固形食物の中に咀嚼できないものがあること、または咀嚼が十分にできないものがあり[3]、そのことが医学的に確認できる場合をいう。
  • 「言語の機能に障害を残すもの」とは、4種の語音[1]のうち、1種の発音不能のものをいう。
10級‐3187万円480~
570万円
27%

[1] 「4種の語音」とは
口唇音(ま行音、ぱ行音、ば行音、わ行音、ふ)
歯舌音(な行音、た行音、だ行音、ら行音、さ行音、しゅ、し、ざ行音、じゅ)
口蓋音(か行音、が行音、や行音、ひ、にゅ、ぎゅ、ん)
喉頭音(は行音)
[2] 「綴音(ていおん)」とは
二つ以上の単音が互いに結合して成った言語音
[3] 「固形食物の中に咀嚼できないものがあること、または咀嚼が十分にできないものがあり」の例
ごはん、煮魚、ハム等は咀嚼できるが、たくあん、らっきょう、ピーナッツ等の一定の固さの食物中に咀嚼できないものがあること、または咀嚼が十分にできないものがあるなどの場合をいう。


歯牙(しが)の障害


障害の程度
等級
慰謝料
(自賠責)
慰謝料
(裁判基準)
労働能力
喪失率
14歯以上に対し歯科補綴(ほてつ)を加えたもの
  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、現実に喪失(抜歯含む)、または著しく欠損した歯牙[4]に対する補綴[5]をいう。
10級‐4187万円480~
570万円
27%
10歯以上に対し歯科補綴(ほてつ)を加えたもの
  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、現実に喪失(抜歯含む)、または著しく欠損した歯牙[4]に対する補綴[5]をいう。
11級‐4135万円360~
430万円
20%
7歯以上に対し歯科補綴(ほてつ)を加えたもの
  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、現実に喪失(抜歯含む)、または著しく欠損した歯牙[4]に対する補綴[5]をいう。
12級‐393万円250~
300万円
14%
5歯以上に対し歯科補綴(ほてつ)を加えたもの
  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、現実に喪失(抜歯含む)、または著しく欠損した歯牙[4]に対する補綴[5]をいう。
13級‐557万円160~
190万円
9%
3歯以上に対し歯科補綴(ほてつ)を加えたもの
  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、現実に喪失(抜歯含む)、または著しく欠損した歯牙[4]に対する補綴[5]をいう。
14級‐232万円90~
120万円
5%

[4] 「著しく欠損した歯牙」とは、
歯冠部(歯ぐきから出て見えている部分、一般的に「歯」といわれるもの)の体積4分の3以上を失ったもの
[5] 「補綴(ほてつ)とは」
歯の失われた部分をかぶせ物や入れ歯などで補い、見た目と機能を回復することを言います。


味覚の障害


障害の程度
等級
慰謝料
(自賠責)
慰謝料
(裁判基準)
労働能力
喪失率
味覚脱失
  • 頭部外傷その他顎周囲組織の損傷及び舌の損傷によって生じたものをいう。
  • 「味覚脱失」とは、検査により基本4味質(甘味、塩味、酸味、苦味)すべてが認知できないものをいう。
12級
相当
93万円250~
300万円
14%
味覚減退
  • 頭部外傷その他顎周囲組織の損傷及び舌の損傷によって生じたものをいう。
  • 「味覚減退」とは、検査により基本4味質(甘味、塩味、酸味、苦味)のうち1味質以上を認知できないものをいう。
14級
相当
32万円90~
120万円
5%



嚥下(えんげ)障害


嚥下障害については、その障害の程度に応じて咀嚼(そしゃく)機能障害に係る等級(3級、6級、10級)を準用するとなっています。

嚥下とは、食物を口腔から胃まで運ぶ運動(のみこみ運動)のこといいます。

咀嚼(そしゃく)及び言語の機能障害」の表を参考にしてください。



以上、「口の後遺障害について」でした。