後遺障害診断書について

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後遺障害診断書
診断書というのはよく耳にすると思うのですが、後遺障害診断書というのはまず耳にすることはありませんよね。これは、交通事故によってケガをして治療を続けてきたけど後遺症が残ってしまった場合に、この後遺症を自賠責保険に後遺障害として認定してもらうための手続きに必要となる重要な書類のことです。


後遺障害の認定手続きは直接会って判断されるわけではなく、原則書類審査によって行われます。なので、提出しなければいけない書類のなかでも、後遺障害診断書はとても重要になってきます。

誰がいつ作成するのか

作成してもらうタイミングとしては、むちうちの場合だと事故日から概ね6カ月は治療を続け、これ以上治療を続けても良くも悪くもならないとお医者さんが判断(これを「症状固定」といいます)した時点でお医者さんに作成してもらうことになります。

ここで気をつけなければならないことがあります。それは、上に書いてる通り、後遺障害診断書を作成することができるのは、お医者さんだけということです。なぜこんなことを書くかというと、病院と整骨院を同じだと勘違いされる方が珍しくないからです

もしも、むちうちで整骨院のみに通い、病院での治療を受けなかった場合、整骨院で後遺障害診断書を作成してもらえばいいと考える方がいるかもしれませんがそれはできません。整骨院で施術(「治療」ではありません)してくれるのは柔道整復師でお医者さんではないからです。そしてこの時点で急に病院にいっても治療はしていないし経過もわからないので後遺障害診断書の作成を断られることになってしまいます。整骨院に通う場合は、病院と並行して通うのが良いでしょう。


何をかいてもらうか(ポイントや注意点)

最初のほうにも書きましたが、後遺障害の等級認定の判断は原則、書類審査によって行われるので、後遺障害診断書に書かれていることがかなり重要になってきます。

項目としては、氏名、性別、生年月日、住所、職業、受傷日時、症状固定日、入院期間、通院期間、傷病名、既存障害、自覚症状、各部位の後遺障害の内容、障害内容の増悪・緩解の見通しなどがあります。どれも重要ですが、その中でも特に重要となる4つ項目について解説したいと思います。

後遺障害診断書サンプル

症状固定日

症状固定日とは、これ以上治療をつづけても良くも悪くもならない状態のことをいい、医師が中心となって被害者と一緒に決めることになります。そしてその日を境に保険会社から支払われていた治療費や休業損害などがストップします。かんたんにいうと「交通事故によるケガについてはここまで。残った症状については後遺障害として認定されたら後遺障害慰謝料や逸失利益を支払います。」という感じになります。

自覚症状

被害者が訴える症状を記入します。どこにどんな症状があるか、具体的には、肩から指先にかけてのしびれ、首が痛い、腰が痛い、めまい、頭が痛いなど正確に伝えられるよう前もってメモしておくとよいでしょう。お医者さんに任せておけば大丈夫と考える気持ちもわかりますが、正確に症状を書いてもらうようしっかりと伝えることが必要になってきます。

精神・神経の障害 他覚症状および検査結果

症状のたた原因がCTやMRIなどの画像所見、ジャクソンテストや腱反射、徒手筋力テスト などの神経学的検査の所見などの検査所見が記載されます。異常がある場合はしっかりと記載してもらってください。ここに記入されることが、自覚症状を裏付けることになります。例えば、「検査によってどこどこが損傷されてるとわかった。これが腕のしびれの原因と考えられる。」といった感じです。


「障害内容の増悪・緩解の見通しなどについて記入してください。」

今後の見通しについて記入します。後遺障害として認定されるには表現としては「症状固定と判断する」や「緩解する可能性は低い(または「不明」)」などが望ましいです。逆に「回復に向かっている」といった表現の場合は時間がたてば治るだろうと考えられるので認定される可能性はほぼないといっていいでしょう。そもそも、治療を続けても症状が良くも悪くもならない「症状固定」になってから後遺障害の申請を行うので、この時点で「回復に向かっている 」という表現は症状固定との関係で矛盾することになります。

後遺障害診断書の用紙(書式)ダウンロード

後遺障害診断書は保険会社に依頼することで送ってもらえますが、こちらでダウンロードすることもできます。
後遺障害サンプル 後遺障害診断書をダウンロード >

医師が後遺障害診断書を書いてくれない場合

ほとんどの医師が協力的ですが、紛争に巻き込まれたくない、シンプルに書き方がわからないなどの理由で書いてくれないことが実際にあります。この場合、医師に「適正な賠償を受けるのに必要である」ということをていねいに説明し、協力をお願いすることになります。この説明でも協力を得ることができないときには転院も視野に考えていく必要があります。

まとめ

診断書なんだしお医者さんに任せておけば大丈夫と考えてしまう気持ちは理解することができます。しかし、お医者さんは治療の専門家なので、当然に後遺障害等級認定の手続きについてはよく知らないという方がほとんどです。ですので、後遺障害等級認定の手続きについては事実証明の専門家である行政書士にご相談ください。


以上、「 後遺障害診断書について」 でした。