被害者請求と事前認定

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このページでは被害者請求と事前認定について、それらのメリット・デメリットについてわかりやすく説明しています。


ザックリ

交通事故によるケガで、後遺症が残った場合、その後遺症が後遺障害[1]に該当するのか、該当した場合どの程度の障害なのかを確定させる必要があります。この、後遺障害の認定は、自賠法[2]に基づいて行われます。最終的には裁判官が判断するのですが、まずは、損保料率算出機構[3]が認定をします。この認定してもらうためには申請手続きが必要となり、その手続には,事前認定と被害者請求という二通りの方法があります。

[1] 後遺障害とは、治療を継続してもこれ以上症状が改善する見込みがない状態になったときに残った機能障害や神経症状などの症状や障害のことを言います。
[2] 自賠法とは、正式には自動車損害賠償保障法といいます。関連リンク:「自動車損害賠償保障法(法令データ提供システム)
[3] 損保料率算出機構とは、損害保険会社等からの依頼に基づき、自賠責損害調査事務所において損害調査を行い、その結果を保険会社に報告する団体です。

シッカリ

ほとんどの場合、交通事故によってケガを負うと、加害者が加入している損保会社が支払い事務を簡素化するために、自賠責保険分も一括して支払います。その後、任意保険会社が立替えた分を自賠責保険会社に請求するというものです。これを一般的に「一括払い」といいます。この手続きの流れの中で後遺障害等級認定の申請手続きもおこなってくれます。これを事前認定といいます。

ここまで読んでいくと保険会社がすべてやってくれるので被害者的には手間がかからなくていいなと感じたと思います。でもちょっと考えてみてください。後遺障害等級認定の申請をして適正な等級が認められた場合、被害者からすればそれにあった賠償金が支払われるのでいいことなのですが、保険会社からすれば支払い金額が増えてしまうだけでメリットはありません。

こういう事情もあってか、保険会社の担当者が被害者に適正な等級が認定されるようなアドバイス(書類の不備、検査の不足など)をしてくれることはほとんどありません。そもそも、損害額に大きく影響する後遺障害等級認定の申請手続きを加害者が加入する保険会社主導でおこなうことに違和感を覚える方も少なくありません。

事前認定とは

事前認定のデメリットとメリット


デメリット
  • 保険会社の担当者が被害者に適正な等級が認定されるようなアドバイス(書類の不備、検査の不足など)をしてくれることはほとんどありません

メリット
  • 本来、自賠責保険と任意保険会社それぞれに手続きが必要となりますが、事前認定により被害者の手続き上の手間がかかりません。

事前認定のメリット・デメリット

被害者請求とは

被害者請求とは、被害者側がから直接自賠責保険会社に対して、後遺障害等級認定の申請手続きをおこなうことをいいます。事前認定の場合は任意保険会社が手続きを進めてくれますので手間がかかりませんが、こちらの被害者請求は自らが必要な書類や資料などを揃える必要があり、手間と時間がかかってしまいます。

しかし、手間と時間がかかる分、手続きの透明性は高くなり、被害者側で提出書類について精査したり、申請内容を正確に把握することが可能となり、任意保険会社の消極的な意図がはいる隙はなくなります。しかも、事前認定の場合だと申請手続きが完了して認定されたとしてもそれだけですが、被害者請求の場合は認定を受けたら、任意保険との示談が成立していなくても直接被害者の口座へ自賠責保険の後遺障害分保険金が入金されます。

被害者請求

被害者請求のデメリットとメリット


デメリット
  • 後遺傷害等級認定申請の手続きを被害者自身が行うので、必要な書類を準備したり、直接自賠責保険会社へ提出するので、事前認定に比べて手間がかかります。

メリット
  • 被害者自らが必要な書類や資料を準備することで申請内容を把握することができる。手続きの透明性が高くなる。
  • 後遺障害等級が認定されることにより示談が成立していなくても後遺障害分保険金を直接受け取ることができる。

被害者請求のメリット・デメリット

まとめ

事前認定と被害者請求のメリット・デメリットを表にしてみました。
事前認定 被害者請求
△ デメリット
  • 保険会社の担当者が被害者に適正な等級が認定されるようなアドバイス(書類の不備、検査の不足など)をしてくれることはほとんどありません
△ デメリット
  • 後遺傷害等級認定申請の手続きを被害者自身が行うので、必要な書類を準備したり、直接自賠責保険会社へ提出するので、事前認定に比べて手間がかかります。
◎ メリット
  • 本来、自賠責保険と任意保険会社それぞれに手続きが必要となりますが、事前認定により被害者の手続き上の手間がかかりません。
◎ メリット
  • 被害者自らが必要な書類や資料を準備することで申請内容を把握することができる。手続きの透明性が高くなる。
  • 後遺障害等級が認定されることにより示談が成立していなくても後遺障害分保険金を直接受け取ることができる。
後遺障害等級が適正に認定されるかどうかというのは、損害賠償請求額に大きな影響を与えます。このように大事なことを手間がかからなくて楽だということで加害者側の任意保険会社に手続きを任せるは不安があると思います。やはり手間がかかっても被害者自身が被害者請求によって申請する方が手続きの透明性も高く、納得いくものになると考えます。

しかし、被害者自身がやるとしても後遺障害等級を認定してもらうのに必要な書類は揃っているか、必要な検査を受けているかなどわからないことが多く心配だと思いますが、そういう心配は弁護士や行政書士などの専門家に相談・依頼することで解消できるかもしれません。

弊所は交通事故業務に特化し、なおかつ後遺障害等級認定の申請手続きサポートに力を入れています。以下のフォームからお気軽にご相談ください。


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以上、「被害者請求と事前認定」でした。