カテゴリー別アーカイブ: 後遺障害

むちうちとは

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頚椎

むちうちと後遺障害

むちうち損傷は治療することによって3ヵ月ほどで治癒することがほとんどですが、症状は様々で、半年以上治療を続けても後遺症として症状がのこってしまうことも珍しくありません。この場合、後遺障害の等級認定申請を考える必要があります。

後遺障害についてさらに詳しく

むちうちのはじまり

はじめに報告されたのは1928年でした。第一次世界大戦のときに戦艦から飛行機が発進する際に大きな地図加速度がパイロットの首にかかることによって頭が前後に振られ、それによって首を痛めたといったものでした。この時の首の動きが、ムチを打ったときにムチがしなる動きに似ていることから「むちうち」と表現されるようになりました。

” むちうち ” という言葉についての誤解

「むちうち」という言葉について多くの方が診断名と想われていますが、そうではありません。では、なにかというと、「受傷のされ方」ということになります。わかりにくいので例をあげると、上肢(肩から手の指先まで)がしびれるという症状が出た場合、「むちうちがきっかけとなって上肢のしびれが発生した」となります。ざっくり言ってしまうと、症状が現れることになったきっかけということになります。

では、実際にどういう診断名がつかわれてるのかというと、頚椎捻挫、頸部挫傷、外傷性頸部症候群など色々あって統一されているわけではありません。

むちうち損傷ってなに?

ある報告によると「加速、減速メカニズムによる外力のエネルギーが首にかかる機序で、これは後方から、側方からの自動車の衝突の結果起こることもあれば、水泳の飛び込みやほかの事故に際しても起こりうる。衝撃は骨性あるいは、軟部組織損傷(むちうち損傷)を引き起こし、これが次第に多彩な臨床症状となることがある。」とされていますが、難しくてよくわからないし途中で読むのやめたくなりますよね。

なるべくイメージしやすいように簡単にいうと、「首が前後に振られることによって首に衝撃が加えられ、そのことによって色んな症状を引き起こすもの」でいいと思います。

むちうち損傷にはどんな種類があるの?

むちうち損傷は一般的に4つに分類されます。その中でも代表的なものが「頸椎捻挫型」と言われるもので、首の筋肉の異常により、首を動かすのに運動が制限されたり、動かすだけで痛いなどが主な症状となります。見通しは良好で、むちうち損傷のほとんどがこのタイプです。受傷してから3ヵ月ほどで治癒することが多いようです。この他に、「神経根症状型」、「バレー・リュー症候群」、前の2つを足した「神経根症状型 + バレー・リュー症候群型」というものがります。

実際はこれらのように明確に分類することは難しいといわれています。それに分類によっての治療法も確立されていないうえに、胸郭出口症候群な脳脊髄液減少症の症状が見られるむちうち損傷があるといわれています。


むちうち損傷の症状にはどんなものがあるの?

急性期症状(受傷直後~1ヶ月位)

代表的な症状としては首の痛み・不快感があります。これらの症状の特徴としては、事故直後には首の痛みや不快感はあらわれず、事故から数時間後、あるいは翌日以降あらわれることが多いと言われています。このように症状が時間差であらわれるので事故直後になにもないからといって無理や油断をせずに病院で診察をうけましょう。

治療としては安静と薬をつかうのが一般的です。

慢性期症状(受傷から3ヶ月以降)

首の痛み(頚部痛)

症状の中で首の痛みが一番多いと言われています。急性期の首の痛みは首の靭帯や椎間板などを損傷することや首の筋肉が以上に緊張することにより痛みがあらわれると言われていますが、慢性期の首の痛みについては不明な点が多いと言われています。

頭痛

頭痛は首の痛みの次に多い症状と言われています。後頭部の感覚を支配している首のしんけいが圧迫・炎症することによって頭痛があらわれると考えられています。

めまい

まめいには回転性のめまいと浮遊性のめまいがあります。むちうち損傷後にしばしば生じる症状のひとつだと言われています。頭痛、視力障害、腕の痛みやしびれ、耳鳴りなどの症状も一緒にあらわれると言われています。

眼の症状

神経が刺激・障害されることにより眼痛、眼球運動障害、視力障害、まぶたが上がりにくい(眼瞼下垂)といった症状があります。

耳鳴り・難聴

耳鳴りの多くは難聴を伴うと言われています。症状としてあらわれる時期は事故直後ではなく、2~4週間の間が多いと報告されています。

吐き気・嘔吐

吐き気(気持ち悪い)・嘔吐はほとんどの場合首の痛み(頚部痛)も一緒にあらわれる言われています。1ヶ月以内に症状が改善される場合もありますが、6ヶ月以上続く例もあります。

腕や手、足のしびれ・痛み

腕や手、足のしびれや痛みといった症状は事故から1週間以内にあらわれることが多い。原因としては神経が圧迫されて起こると言われています。痛みにより手足を動かさなくなり、結果的に筋力の低下につながります。

腰痛

腰痛はむちうち損傷の42%であらわれると言われていますが、どういうメカニズムでこのような症状があらわれるのか不明な点が多いとされています。

その他の症状

上記以外にこれらの症状があらわれると報告されています。
  • 頭部・顔面のしびれ
  • 不眠
  • 集中力の低下
  • 疲れやすい
  • 微熱

何科にいけばいいの?

事故後、首が痛いなどの症状が感じられないとしても、まずは整形外科を受診してください。なぜなにも症状が感じないのに受診したほうがいいのかというと、むちうちによる症状は事故直後よりも数時間後、あるいは翌日以降にあらわれることが多いからです。

このとき、レントゲンだけではなくMRI検査も受けておきましょう。レントゲンは骨の異常を調べるのに向いていますが、MRIは脊髄、靭帯、椎間板、神経根などの異常を調べるのに有効です。

どんな治療をするの?

注意:ここでは一般的な治療法を紹介しています。詳しくは担当医師にご相談ください。

安静

症状が軽い場合は安静にして様子をみることになり湿布を処方されます。症状が強いときには頚椎カラー(テレビなんかでよく見る首につけるコルセット)を処方されることがありますが、軽症の場合は頚椎カラーを使用することにより活動性が低下して首の筋肉が弱まると考えられているので処方されることはほとんどないでしょう。休養も1~2週間ほどにして少しずつ日常生活に体を慣らしていくのが良いと考えられています。

薬物療法

シンプルな頸部(首)の捻挫の場合、急性期(受傷直後~1ヶ月位)にハッキリとした痛みがあるときには消炎鎮静剤[?]を、頸部(首)の可動域制限があるときには筋弛緩剤[?]を併用して使用されることが多いようです。

消炎鎮痛剤
消炎鎮痛剤とは、いわゆる痛み止め。炎症や痛みを抑えます。
筋弛緩剤
筋弛緩剤とは、神経などに作用して筋肉の動きを弱める薬のこといいます。

ブロック療法

ブロック療法とは痛みに関係する神経やその周辺に局所麻酔をして痛みや筋肉の緊張をとり、血行をよくしたり炎症をおさえたり、自律神経の機能改善をおこないます。代表的なものとして以下のような種類があります。
  • トリガーポイント注射
  • 星状神経ブロック
  • 椎間関節ブロック
  • 後頭神経ブロック

理学療法

理学療法には大きく物理療法運動療法の2つにわけることができます。

物理療法

物理療法とは、体に対して熱、電気、圧迫、振動などの物理的な刺激を加えることによって回復を促し正常化しようとする治療法です。

運動療法

運動療法とは、日常生活へ復帰するために重要になります。痛みのせいで体をほとんど動かさずに過ごしていると関節の動く範囲がせまくなり、動かすときに痛みを伴うようになることを防止する目的があります。可動域訓練や筋力の強化などをおこないます。

治療期間

むちうち損傷の治療期間は症状によってちがいがありますが、症状が軽い場合多くの方が受傷してから3ヶ月以内に治癒すると言われています。しかし少ない割合ではありますが6ヶ月以上かかる場合もあります。

まとめ

  • 「むちうち」とは、診断名ではなく症状があらわれるきっかけのことで、首が前後に振られることによって首に衝撃がくわえられ、それによって様々な症状をひきおこすものをいいます。
  • むちうちには「頚椎捻挫型」「神経根症状型」「バレー・リュー症候群」「神経根症状型 + バレー・リュー症候群型」の4つに分類されます。
  • むちうちには首の痛み、頭痛、めまいなど様々な症状があり、治療方法もその症状によって安静、薬物治療、ブロック療法、理学療法などがあります。
  • まずは整形外科を受診してください。
  • むちうちは症状が軽い場合が多く、ほとんどの場合受傷してから3ヵ月以内に治癒するといわれていますが、もちろん例外もございます。
むちうちの後遺症でお悩みですか?
むちうち損傷は「目に見えない後遺障害」とも言われ、一般的に後遺障害等級に該当しないと判断されることが多いと言われています。しかし、そこにある事実をきっちりと証明することでむちうちの後遺症は後遺障害として認めてもらうことが可能です。スマートサポートは後遺障害専門の行政書士事務所です。相談していただくタイミングに早すぎるということはありませんのでお気軽にご相談ください。

鼻の後遺障害について

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男性の鼻:横顔
正確性を欠きますが、イメージしてもらいやすいように一般的な表現をつかい解説していきます。

後遺障害とは

交通事故によって受傷、適切な治療・リハビリなどをつづけてきたけれど残ってしまった後遺症が自賠責保険会社に認定されたものを後遺障害といい、障害の程度によって1~14級(数字が小さいほど障害の程度が重い)に格付けされます。

後遺障害についてさらに詳しく

後遺障害等級表とは

障害の程度によって等級認定されるのですが、どのような障害だと何級に該当してそれに対する慰謝料がいくら支払われるのかなどが記載された表を後遺障害等級表と呼んでいます。

後遺障害等級表についてさらに詳しく

鼻の後遺障害について

鼻の後遺障害については以下のもののみ定められています。
  • 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの

これをわかりわかりやすくすると、「鼻の全部又は大部分を欠損し、鼻による呼吸が困難又はにおいを感じなくなったもの」ということになります。

等級、後遺障害慰謝料、労働能力喪失率の目安

後遺障害等級

9級

労働能力喪失率

35%

後遺障害慰謝料

自賠責保険245万円
裁判基準(赤い本1690万円
裁判基準(青本2600〜700万円

後遺障害慰謝料についてさらに詳しく

鼻の欠損が全部又は大部分に達しない場合

後遺障害9級と認定されるには、鼻の欠損については「全部又は大部分を欠損」している必要があります。この基準に達しない欠損の場合は外貌醜状として欠損の程度により等級認定されることになります。外貌醜状とは、頭や顔、首で日常的に露出している部分の目立つ傷あとなどのことです。

外貌醜状についてさらに詳しく

鼻の欠損はないが機能障害はある場合

鼻の欠損をともなわない機能障害については障害等級表に記載されていません。そこでその障害の程度によって相当等級と認定することになります。

具体例 1

  • 鼻による呼吸が困難
  • においを感じることが完全にできなくなった

等級、後遺障害慰謝料、労働能力喪失率の目安

後遺障害等級:12級相当
労働能力喪失率:14%
後遺障害慰謝料:
自賠責保険93万円
裁判基準(赤い本1290万円
裁判基準(青本2250~300万円

後遺障害慰謝料についてさらに詳しく

具体例 2

  • においを感じにくくなった

等級、後遺障害慰謝料、労働能力喪失率の目安

後遺障害等級:14級相当
労働能力喪失率:5%
後遺障害慰謝料:
自賠責保険32万円
裁判基準(赤い本1110万円
裁判基準(青本290~120万円

後遺障害慰謝料についてさらに詳しく


以上、「鼻の後遺障害について」でした。

  • 青本とは損害賠償額算定の基準を示す書籍で「交通事故損害額算定基準」のことをいい、全国で使用されています。
  • 赤本とは損害賠償額算定の基準を示す書籍で「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」のことをいい、主に東京で使用されています。

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症状固定とは

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症状固定をイメージしたグラフ

2つの意味


「症状固定」というひとつの言葉に2つの意味があります。

医学的な意味


治療を続けてもこれ以上症状の改善が見込めない状態をいいます


これは、事故以前の完全な状態に戻ったことをいうのではなく、「症状はのこっているけれどこのまま治療を続けても改善の見込みがない」という状態をいいます。


症状固定‐医学的な意味

法律的な意味


治療を終了して後遺障害等級認定の手続きにうつる状態をいいます


これは、治療を続けても大幅な改善が見込めない場合、いつまでも治療費を加害者に負担させるのではなく、症状固定により保険会社からの治療費の支払いを終了し、残った症状については後遺障害の等級認定の手続きにうつることを意味します。


症状固定‐法律的な意味



症状固定による影響


症状固定の前(「障害部分」といいます)に損害賠償請求の対象だった各項目について請求できなくなり、症状固定後に後遺障害の等級を認定されることによって損害賠償請求できる項目がかわってきます。



症状固定の影響



誰が決めるの?


これまで診ていただいた主治医と被害者が相談のうえ決めるものといえます。
傷病の状態はこれまで診てきた主治医が詳しいですし、本人の身体のことは被害者本人が一番理解しているはずだからです。


「治療中に加害者側保険会社の担当者から『症状固定してください』と言われてるのですが・・・」という相談を受けますが、上記のとおり、症状固定を決めるのは医師と被害者本人ですので、担当者の言葉に流されず、慎重に判断なさってください。


症状固定‐誰が決めるの

時期


傷病の種類や程度によりかなりちがってきます。以下、参考例です。

頚椎捻挫・腰椎捻挫 6ヵ月~1年
骨折 6ヵ月~1年
高次脳機能障害 1年~2年
あくまで目安となっています。傷病の種類や程度によって個別的に判断することになります。


症状固定後の通院


「症状固定後に通院してはいけない」という勘違いや、「まだ痛みはあるけど治療費を打ち切られたので通院をやめた」ということを相談で耳にしますが、痛みや痺れがのこっているなら治療費を打ち切られたとしても、通院するべきです。

この場合、症状固定後の治療費は損害賠償請求の対象ではなくなってしまうので加害者側に請求することができず(例外的に認められることがあります)、自己負担になってしまいます。

このことに抵抗があるとおもいますが、後遺障害等級認定の際に症状固定後の通院が考慮されることがありますので症状固定後の通院は症状によっては必要です。


症状固定後の通院

症状固定後はどうすればいいの?


症状固定後はのこった症状を後遺障害として認定してもらうために、後遺障害等級認定の手続きをおこないます。

この手続をすすめかたとしては、以下の方法があります。

  • 加害者側の保険会社が申請する「事前認定」
  • 被害者が自ら申請する「被害者請求」


後遺障害として等級認定されると、等級ごとに後遺障害慰謝料や逸失利益などを請求することができるようになります。

後遺障害の被害者請求に必要な書類

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支払請求書兼支払指図書
少しでもイメージしやすいように正確な名称や用語にこだわらず、わかりやすい表現にしている部分がございます。ご了承ください。

被害者請求って?

交通事故でケガをして治療をつづけてきたけれど残ってしまった後遺症を加害者が加入する自賠責保険会社に自ら申請することを ” 被害者請求 ” といいます。申請して後遺障害として認定されることで後遺障害慰謝料などが支払われることになります。

一般的には加害者が加入する任意保険会社が後遺症の申請について手続きをおこなってくれるので手間がかかりません。しかし申請の際に、提出された書類がどういったものか把握できず、後遺症の調査に必要な資料が不足していて妥当な等級が認定されないおそれがあります。そこで自ら提出書類を把握できる被害者請求を利用することで透明性の高い手続きを期待することができます。

申請に必要な書類はどこで入手するの?

加害者が加入する自賠責保険会社に「後遺障害の被害者請求をしたいので必要な書類を送ってほしい」と依頼すると必要な書類一式(以下、「請求セット」)が送られてきます。

必要書類名と簡単な説明

ここでは被害者請求に必要な主な書類名とそれがどういう書類かを簡単にご説明します。ここでとりあげていない書類も症状によっては必要となる場合がございますので保険会社にお問い合わせください。
  • 自動車損害賠償保険 支払請求書兼支払指図書
    任意保険会社から送られてくる請求セットに同封されています。記載例があるのでそれにしたがって記載してください。記載項目としては、請求者・被害者の氏名・住所・連絡先、加害者が加入する自賠責保険証明書番号、お金を振り込んでもらう口座の情報などがあります。
  • 交通事故証明書
    交通事故証明書とは、事故の発生を証明する書類で、事故の発生日時、発生場所、事故当事者の住所や氏名、加害者が加入する自賠責保険の証明書番号などが記載されています。警察に事故の届出をしている場合に申請すると交通安全運転センターが発行します。
  • 事故発生状況報告書
    請求セットに同封されています。記入例をみながら事故の状況がわかるよう簡単な図をまじえながら記載します。
  • 診断書および診療報酬明細書
    ほとんどの場合、加害者は任意保険に加入していると思います。この場合、任意保険会社が診断書や診療報酬明細書を保管していますのでコピーを送ってもらいましょう。しかし、初診から国民健康保険や労災保険をつかっている場合は請求セットに同封されている指定の診断書をつかって作成してもらうよう病院に依頼することになります。
  • 請求者本人の印鑑証明書
    請求者本人とは上記「自動車損害賠償保険 支払請求書兼支払指図書」に記載した請求者のことです。市区町村役場で取得します。
  • 後遺障害診断書
    保険会社に依頼して入手するかこちら以下からダウンロードすることができます。主治医に依頼して作成してもらいましょう。後遺障害診断書についての詳しくしりたい場合は「後遺障害診断書について」のページをご覧ください。

    後遺障害診断書をダウンロード >

まとめ

ここでは後遺障害の被害者請求をおこなうために必要な書類について簡単にですがご説明させていただきました。

読み進めていくと書類を用意するのが大変そうだなと感じたかもしれません。冒頭でも少しふれましたが加害者が加入する任意保険会社任せにしていると手続きの透明性という部分で心配ですし、後遺障害が認定された場合の保険金が示談成立まで支払われません。

しかし、被害者請求の場合は自らが申請に必要な書類を用意することで内容までも把握することができますし、保険金に関しては認定されると請求者の口座に直接振り込まれることになります。手間はかかってしまいますがメリットは大きいと考えます。自分でやるのは大変だ、不安だと感じたら専門家に依頼することもご検討ください。

後遺障害のことで不安をかかえていませんか?
後遺障害手続きに特化した行政書士事務所が等級認定を全力でサポート。専門知識をもった行政書士がアドバイスをおこない、手続きを適切に進めることで適正な等級認定獲得を目指します。被害者の新たな一歩をお手伝いさせていただきます。

後遺障害診断書について

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後遺障害診断書

後遺障害診断書とは

診断書というのはよく耳にすると思うのですが、後遺障害診断書というのはまず耳にすることはありませんよね。これは、交通事故によってケガをして治療を続けてきたけど後遺症が残ってしまった場合に、この後遺症を自賠責保険に後遺障害として認定してもらうための手続きに必要となる重要な書類のことです。


後遺障害の認定手続きは直接会って判断されるわけではなく、原則書類審査によって行われます。なので、提出しなければいけない書類のなかでも、後遺障害診断書はとても重要になってきます。

誰がいつ作成するのか

作成してもらうタイミングとしては、むちうちの場合だと事故日から概ね6カ月は治療を続け、これ以上治療を続けても良くも悪くもならないとお医者さんが判断(これを「症状固定」といいます)した時点でお医者さんに作成してもらうことになります。

ここで気をつけなければならないことがあります。それは、上に書いてる通り、後遺障害診断書を作成することができるのは、お医者さんだけということです。なぜこんなことを書くかというと、病院と整骨院を同じだと勘違いされる方が珍しくないからです

もしも、むちうちで整骨院のみに通い、病院での治療を受けなかった場合、整骨院で後遺障害診断書を作成してもらえばいいと考える方がいるかもしれませんがそれはできません。整骨院で施術(「治療」ではありません)してくれるのは柔道整復師でお医者さんではないからです。そしてこの時点で急に病院にいっても治療はしていないし経過もわからないので後遺障害診断書の作成を断られることになってしまいます。整骨院に通う場合は、病院と並行して通うのが良いでしょう。


何をかいてもらうか(ポイントや注意点)

最初のほうにも書きましたが、後遺障害の等級認定の判断は原則、書類審査によって行われるので、後遺障害診断書に書かれていることがかなり重要になってきます。

項目としては、氏名、性別、生年月日、住所、職業、受傷日時、症状固定日、入院期間、通院期間、傷病名、既存障害、自覚症状、各部位の後遺障害の内容、障害内容の増悪・緩解の見通しなどがあります。どれも重要ですが、その中でも特に重要となる4つ項目について解説したいと思います。

後遺障害診断書サンプル

症状固定日

症状固定日とは、これ以上治療をつづけても良くも悪くもならない状態のことをいい、医師が中心となって被害者と一緒に決めることになります。そしてその日を境に保険会社から支払われていた治療費や休業損害などがストップします。かんたんにいうと「交通事故によるケガについてはここまで。残った症状については後遺障害として認定されたら後遺障害慰謝料や逸失利益を支払います。」という感じになります。

自覚症状

被害者が訴える症状を記入します。どこにどんな症状があるか、具体的には、肩から指先にかけてのしびれ、首が痛い、腰が痛い、めまい、頭が痛いなど正確に伝えられるよう前もってメモしておくとよいでしょう。お医者さんに任せておけば大丈夫と考える気持ちもわかりますが、正確に症状を書いてもらうようしっかりと伝えることが必要になってきます。

精神・神経の障害 他覚症状および検査結果

症状のたた原因がCTやMRIなどの画像所見、ジャクソンテストや腱反射、徒手筋力テスト などの神経学的検査の所見などの検査所見が記載されます。異常がある場合はしっかりと記載してもらってください。ここに記入されることが、自覚症状を裏付けることになります。例えば、「検査によってどこどこが損傷されてるとわかった。これが腕のしびれの原因と考えられる。」といった感じです。


「障害内容の増悪・緩解の見通しなどについて記入してください。」

今後の見通しについて記入します。後遺障害として認定されるには表現としては「症状固定と判断する」や「緩解する可能性は低い(または「不明」)」などが望ましいです。逆に「回復に向かっている」といった表現の場合は時間がたてば治るだろうと考えられるので認定される可能性はほぼないといっていいでしょう。そもそも、治療を続けても症状が良くも悪くもならない「症状固定」になってから後遺障害の申請を行うので、この時点で「回復に向かっている 」という表現は症状固定との関係で矛盾することになります。

後遺障害診断書の用紙(書式)ダウンロード

後遺障害診断書は保険会社に依頼することで送ってもらえますが、こちらでダウンロードすることもできます。
後遺障害サンプル 後遺障害診断書をダウンロード >

医師が後遺障害診断書を書いてくれない場合

ほとんどの医師が協力的ですが、紛争に巻き込まれたくない、シンプルに書き方がわからないなどの理由で書いてくれないことが実際にあります。この場合、医師に「適正な賠償を受けるのに必要である」ということをていねいに説明し、協力をお願いすることになります。この説明でも協力を得ることができないときには転院も視野に考えていく必要があります。

まとめ

診断書なんだしお医者さんに任せておけば大丈夫と考えてしまう気持ちは理解することができます。しかし、お医者さんは治療の専門家なので、当然に後遺障害等級認定の手続きについてはよく知らないという方がほとんどです。ですので、後遺障害等級認定の手続きについては事実証明の専門家である行政書士にご相談ください。


以上、「 後遺障害診断書について」 でした。

後遺障害12級6号の「1上肢の三大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」とは

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上肢の関節の異常を確認
ここでは後遺障害12級6号について説明していきます。イメージをつかんでもらうためになるべくわかりやすい言葉を使ってすすめていきます。

後遺障害とは

交通事故によって受傷、治療をつづけてきたけれど残ってしまった後遺症が自賠責保険会社に認められると後遺障害として、その程度によって1〜14級(数字が小さいほど重症)に格付けされたものをいいます。

後遺障害12級6号の「1上肢の三大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」とは


「1上肢の三大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」

12級6号は実務上の認定基準とされている「労災補償障害認定必携」によると以上のように明記されています。しかしこれではわかりにくいですよね。そこで以下の3点をわかりやすく説明させていただくことによって全体のイメージをつかんでいただこうと思います。

  • 上肢
  • 三大関節
  • 機能に障害を残すもの

上肢


上肢とは肩から手の指先までのことをいいます。そして「1上肢」の「1」ですがここでは片方という意味になりますので「1上肢」とは「片方の腕の肩から指先まで」ということになります。

三大関節


三大関節とは、肩、ひじ、手首の関節のことをいいます。

1関節の機能に障害を残すもの


1関節の機能に障害を残すものとは肩、ひじ、手首の関節(三大関節)のうちどれかひとつの関節の可動域が障害のない方(右腕の関節に障害ある場合は障害のない左腕)の可動域角度の4分の3以下に制限されたものをいいます。

もう少し具体的に・・・
  • まずは障害が残った関節の可動域を測定します。そして、原則障害がない方(健側(けんそく))の可動域角度と比較して制限の程度を評価します。

まとめると


「片方の腕の肩、ひじ、手首の関節のうちどれかひとつの関節の可動域角度が障害のない方の腕の可動域角度と比較して4分の3以下に制限されたもの」ということになります。

「関節の機能に障害を残すもの」より重症の場合


  • 障害のない側と比較して障害が残った側の関節の動きが2分の1以下に制限されているものは10級10号に該当します。
  • 関節が動かない、またはそれに近い状態は8級6号に該当します。

12級16号の後遺障害慰謝料

12級6号として認定された場合の後遺障害慰謝料は以下の額となります。
自賠責保険93万円
裁判基準(赤い本1290万円
裁判基準(青本2250~300万円


「関節の機能に障害を残すもの」より重症の場合の後遺障害慰謝料

上記、「関節の機能に障害を残すものより重症の場合」に該当する場合の後遺障害慰謝料は以下のようになります。

10級10号

自賠責保険187万円
裁判基準(赤い本[1]550万円
裁判基準(青本[2]480~570万円

8級6号

自賠責保険324万円
裁判基準(赤い本[1]830万円
裁判基準(青本[2]750~870万円


[1] 青い本
青本とは損害賠償額算定の基準を示す書籍で「交通事故損害額算定基準」のことをいい、全国で使用されています。
[2] 赤本
赤本とは、損害賠償額算定の基準を示す書籍で「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」のことをいい、主に東京で使用されています。

後遺障害のことで不安をかかえていませんか?
後遺障害手続きに特化した行政書士事務所が等級認定を全力でサポート。専門知識をもった行政書士がアドバイスをおこない、手続きを適切に進めることで適正な等級認定獲得を目指します。被害者の新たな一歩をお手伝いさせていただきます。

後遺障害12級5号の「鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの」とは

後遺障害とは

交通事故によって受傷、治療をつづけてきたけれど残ってしまった後遺症が自賠責保険会社に認められると後遺障害として、その程度によって1〜14級(数字が小さいほど重症)に格付けされたものをいいます。

12級5号の「鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの」とは


「鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの」

12級5号は実務上の認定基準とされている「労災補償障害認定必携」によると以上のように明記されています。しかしこれだけではイメージしにくいと思うのでわかりやすく説明していきたいと思います。

鎖骨とは


首の付け根あたりに浮き出た骨で左右一本づつあります。正面から見るとのどの下あたりから肩にむかって横にはしっていています。
鎖骨
image via Wikimedia Commons [CC BY-SA 2.1 jp]

胸骨とは


胸の中心にある縦長でひらべったい骨のことをいいます。
胸骨
image via Wikimedia Commons [CC BY-SA 2.1 jp]

ろく骨とは


ろく骨とは「肋骨(ろっこつ)」のことで、「あばら骨」ともいいます。肺や心臓を守るために背中から胸を取り囲むようにのびた骨のことをいいます。
肋骨
image via Wikimedia Commons [CC BY-SA 2.1 jp]

けんこう骨とは


けんこう骨とは「肩甲骨」のことで、背中の上部にあり、肩から少し下がった位置にある三角形の骨のことをいいます。
肩甲骨
image via Wikimedia Commons [CC BY-SA 2.1 jp]

骨盤骨とは


骨盤骨とは上半身と下半身をつなぐもので、腰のあたりにある骨の総称です。
骨盤骨
image via Wikimedia Commons [CC BY-SA 2.1 jp]

「著しい変形を残すもの」とは


これまで説明してきた骨を骨折、その後うまくくっつかず、はだかになったときに骨の変形や欠損が外見上明らかにわかる程度のものをいいます。

なので・・・
  • 骨の変形や欠損がレントゲン画像によってはじめてその存在がわかる程度のものは「著しい変形を残すもの」に該当しません。

肋骨の変形について


肋骨の変形はその本数や程度、部位などによって部分的にみるのではなく、肋骨全体をひとつの障害として取り扱うとされています。

助軟骨について


助軟骨(ろくなんこつ)とは、胸の中心に位置する胸骨と肋骨とをつなぐ骨のことをいいます。この助軟骨についても肋骨に準じて取り扱うとされています。
助軟骨
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骨盤骨における注意点


背骨の一番下、骨盤あたりに位置するいわゆる尾てい骨(尾骨)は骨盤骨に含まれませんので注意が必要です。
尾てい骨
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12級5号の後遺障害慰謝料


12級5号として認定された場合の後遺障害慰謝料は以下の額となります。
自賠責保険93万円
裁判基準(赤い本1290万円
裁判基準(青本2250~300万円


[1] 青い本
青本とは損害賠償額算定の基準を示す書籍で「交通事故損害額算定基準」のことをいい、全国で使用されています。
[2] 赤本
赤本とは、損害賠償額算定の基準を示す書籍で「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」のことをいい、主に東京で使用されています。

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後遺障害慰謝料とは

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後遺障害慰謝料とは
わかりにく後遺障害慰謝料についてわかりやすくご説明します。

後遺障害慰謝料ってなに?


後遺障害慰謝料とは、交通事故によってケガをしても治療によって事故前の状態に回復することが多いですが、治療をつづけても効果があがらず完全に回復することなく、身体や精神に痛みやしびれ、関節の動きに制限ができたりと障害がのこってしまうことがあります。これを後遺障害といい、この後遺障害がのこってしまったことによる精神的な損害を賠償するものを後遺障害慰謝料といいます。

どうすれば後遺障害慰謝料を請求できるの?


治療をつづけてきたけれど後遺症がのこったことを自賠責保険に等級認定される必要があります。等級は1級〜14級まであり、数字が小さいほど症状は重くなり後遺障害慰謝料の額も高くなります。実務上、自賠責保険で認定された等級に基づいて損害額の計算をしますので、等級認定がされなかった場合に後遺障害慰謝料を認めてもらうのは困難となります。よって、早い段階から後遺障害業務に力を入れている弁護士や行政書士に相談することをおすすめします。

後遺障害慰謝料の相場(目安)は?


後遺障害がのこってしまったと言っても思いつくままに慰謝料を請求して認められるというものではなく、そこには一定の基準が存在します。この基準は以下のように3つあり、下にいくほど慰謝料の額が高くなります。

  • 自賠責保険基準
  • 任意保険基準
  • 裁判基準

後遺障害慰謝料3つの基準って?

自賠責保険の基準

介護を要する後遺障害等級と後遺障害慰謝料
1級16,000,000円
2級11,630,000円


後遺障害等級と後遺障害慰謝料
1級11,000,000円
2級9,580,000円
3級8,290,000円
4級7,120,000円
5級5,990,000円
6級4,980,000円
7級4,090,000円
8級3,240,000円
9級2,450,000円
10級1,870,000円
11級1,350,000円
12級930,000円
13級570,000円
14級320,000円


任意保険の基準

非公開
  • 各社内部で定められている。自賠責基準より少し高い。

裁判所の基準


裁判基準とは過去の交通事故の損害賠償裁判の判例などを参考に、これくらいは認められるであろうという相場のことをいいます。あくまで目安ですので、案件により増減します。

赤い本(民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準)
1級2800万円
2級2370万円
3級1990万円
4級1670万円
5級1400万円
6級1180万円
7級1000万円
8級830万円
9級690万円
10級550万円
11級420万円
12級290万円
13級180万円
14級110万円


青本(交通事故損害額算定基準)
1級2,700~3,100万円
2級2,300~2,700万円
3級1,800~2,200万円
4級1,500~1,800万円
5級1,300~1,500万円
6級1,100~1,300万円
7級900~1,100万円
8級750~870万円
9級600~700万円
10級480~570万円
11級360~430万円
12級250~300万円
13級160~190万円
14級90~120万円


後遺障害が認定されなかったらどうなるの?(非該当の場合)


後遺障害慰謝料は自賠責保険によって等級認定されなかった(非該当)場合、後遺障害慰謝料は発生しないのが基本となります。しかし、等級認定されなかったからといって後遺症がないわけではありませんよね。その場合、事案によっては事案によっては裁判上、後遺障害慰謝料が認められることがあります。

近親者にも後遺障害慰謝料ってあるの?


被害者が亡くなった場合、亡くなった本人の慰謝料だけではなく、父母、配偶者、子供など(以下「近親者」)の慰謝料が認められますが、被害者が亡くなったわけではなく、後遺障害を負った場合も近親者の慰謝料請求が認められることがあります。これはどのようば場合にも認められるものではなく、「死亡した場合に比肩するような精神的苦痛を近親者が受けた場合」には認められると裁判例で示されています。具体的には被害者が植物状態、重度の高次脳機能障害、手足にのこった重度の麻痺など、介護を要する後遺障害に認められます。

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異議申し立てに必要な書類とは

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異議申立て必要書類
後遺障害等級認定の異議申立てで必要な書類や、提出先、結果がでるまでの期間などについてわかりやすくご説明いたします。

後遺障害等級認定の異議申し立てってなに?


交通事故被害者の方がケガをして治療をつづけてきたけれど治癒することなく症状固定をむかえた場合、のこってしまった症状(後遺症)を後遺障害として自賠責保険が等級認定をおこないます。この結果、後遺障害として等級認定されなかったり、認定はされたけど等級に納得がいかな場合、被害者はその結果に対して意義を申し立てる制度が用意されています。これを「異議申し立て」や「再請求」といいます。

異議申し立てすれば認定されるの?


後遺障害として等級認定するかどうかの調査は原則書面でおこなわれます。よって、初回申請時に提出したものと同じ資料を再度提出しても等級認定されることはまずないでしょう。そこで異議申し立ての第一歩として初回申請の結果が通知された「後遺障害等級認定票」を精査する必要があります。

異議申立てに必要な書類は?


必要書類と聞くとたくさんの書類を用意しないといけないと想像すると思いますが、わかりやすく極端に言ってしまえば最低限必要な書類は「異議申立書」のみとなります。しかし、異議申立書に自覚症状や「こんなことに困っているから等級認定をやりなおしてほしい」と書けばいいというわけではありません。その自覚症状を裏付ける資料を添付する必要があります。代表的な資料として以下のようなものがありますが、これらの資料がすべて必要ということはありませんし、ここに書かれいるもの以外の資料が必要になる場合もございます。事案によって検討していくことになります。

  • 新たな診断書
  • 医師の意見書
  • 医療照会に対する回答書
  • 検査結果
  • レントゲンやMRIの画像
  • 実況見分調書など

どこに提出するの?


初回申請が任意保険会社の事前認定だった場合はその任意保険会社へ。被害者請求で行った場合は自賠責保険会社が提出先となります。

結果がでるまでどれくらいの時間がかかるの?


事案にもよりますが、早くて1〜2ヶ月、遅い場合は6ヶ月ほどかかることがあります。

異議申立ては1回しかできないの?


異議申立てに回数制限はありません。しかし時間による制限があります。いわゆる「時効」です。原則症状固定日の翌日から数えて3年[1]となっています。上でも書きましたが申請から結果が通知されるまで月単位の時間がかかります。何度か異議申立てを行っているうちに時間がすぎ、時効によって権利が消滅するおそれがありますのでご注意ください。

[1] 時効の期間
2010年(平成22年)3月31日以前に発生した事故の場合の時効期間は2年

異議申立てにかかる費用は?


異議申立て自体に費用はかかりません。かかるとすれば診断書や画像を用意するのにかかる費用、異議申立書を送付する際にかかる費用などが考えられます。

異議申立てをしようか迷っています。


異議申立てをすることで、すでに認定された等級より下がることはありません。結果に納得がいかない場合は異議申立てを行うべきです。

後遺障害のことで不安をかかえていませんか?
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後遺障害12級14号の「外貌に醜状を残すもの」とは

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後遺障害12級14号
ここでは後遺障害12級14号について説明していきます。イメージをつかんでもらうためになるべくわかりやすい言葉を使ってすすめていきます。

後遺障害とは

交通事故によって受傷、治療をつづけてきたけれど残ってしまった後遺症が自賠責保険会社に認められると後遺障害として、その程度によって1〜14級(数字が小さいほど重症)に格付けされたものをいいます。

12級14号の「外貌に醜状を残すもの」とは


「外貌に醜状を残すもの」

12級14号は実務上の認定基準とされている「労災補償障害認定必携」によると以上のように明記されています。しかしこれだけではイメージしにくいと思うのでわかりやすく説明していきたいと思います。まずはじめに「外貌」と「醜状」からはじめていきます。

外貌とは


外貌とは頭、顔、首で日常的に露出している部分のことをいいます。ちなみに、手と腕(上肢)、脚と足(下肢)は対象ではありません。

醜状とは


ここでいう醜状とは、原則として以下のどれかに該当するもので、人目につく程度以上の大きさのものをいいます。

頭の場合

にわとりの卵の大きさ以上の傷跡又は頭蓋骨ににわとりの卵の大きさ以上の欠損

傷がもっと大きい場合
  • 傷跡の大きさ、頭蓋骨の欠損の大きさが手のひら(指の部分を含みません)の大きさ以上の場合は7級12号に該当する可能性があります。

顔の場合

10円玉の大きさ以上の傷跡又は3センチメートル以上の線状の傷跡

傷がもっと大きい場合
  • 傷跡の大きさがにわとりの卵の大きさ以上又は10円玉以上の組織陥没がある場合は7級12号に該当する可能性があります。
  • 線状の傷跡が5センチメートル以上の場合は9級16号に該当する可能性があります。

首の場合

にわとりの卵の大きさ以上の傷跡

傷がもっと大きい場合
  • 傷跡の大きさが手のひら(指の部分は含みません)の大きさ以上の場合は7級12号に該当する可能性があります。


12級14号の後遺障害慰謝料


12級14号として認定された場合の後遺障害慰謝料は以下の額となります。
自賠責保険93万円
裁判基準(赤い本1290万円
裁判基準(青本2250~300万円


傷の大きさなどが12級14号の基準より大きい場合


7級12号

自賠責保険409万円
裁判基準(赤い本[1]1000万円
裁判基準(青本[2]900〜1100万円


9級16号

自賠責保険245万円
裁判基準(赤い本1690万円
裁判基準(青本2600〜700万円


[1] 青い本
青本とは損害賠償額算定の基準を示す書籍で「交通事故損害額算定基準」のことをいい、全国で使用されています。
[2] 赤本
赤本とは、損害賠償額算定の基準を示す書籍で「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」のことをいい、主に東京で使用されています。

「外貌に醜状を残すもの」を簡単にいうと


イメージしてもらいやすいように、これまでのことを簡単にまとめると
「頭、顔、首で日常的に露出している部分に目立つ傷跡が残るもの」
ということになります。

傷跡がまゆ毛や髪の毛で隠れる場合は?


後遺障害として認定されるには傷跡が人目につくくらいの大きさでなければなりません。よって傷跡、線状の傷跡、組織陥没があったとしても、まゆ毛や髪の毛でかくれている場合は醜状として取り扱わないということになります。

具体例
  • まゆ毛にそって3.5センチメートルの線状の傷跡があり、そのうち1.5センチメートルがまゆ毛によってかくれている場合はかくれていない2センチメートルで評価することになり、外貌の醜状には該当しません。
  • 該当するには線状の傷跡が3センチメートル以上あり、なおかつ見える位置にある必要があります。

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後遺障害14級と後遺障害慰謝料

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  • 神経症状
  • むちうち
後遺障害14級と後遺障害慰謝
後遺障害14級のイメージをつかんでいただくために簡単な具体例と後遺障害慰謝料についてご説明します。

後遺障害とは

交通事故によって受傷、治療をつづけてきたけれど残ってしまった後遺症が自賠責保険会社に認められると後遺障害として、その程度によって1〜14級(数字が小さいほど重症)に格付けされたものをいいます。今回はその中でも後遺障害14級についてご説明します。

14級の後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料には3つの基準が存在します。14級が認定された場合の後遺障害慰謝料は以下を参考にしてください。

自賠責保険基準

320,000円
  • 自賠責保険から支払われる後遺障害慰謝料と逸失利益をあわせた限度額は750,000円
  • 金額は法律で定められている。

任意保険基準

非公開
  • 各社内部で定められている。自賠責基準より少し高い。

裁判基準

1,100,000円(赤本[1]
900,000円〜1,200,000円(青い本[2]
  • これまでの裁判例を基にした相場
  • この額は後遺障害慰謝料だけの金額です。これに逸失利益[3]がプラスされることになります。
[1] 青い本
青本とは損害賠償額算定の基準を示す書籍で「交通事故損害額算定基準」のことをいい、全国で使用されています。
[2] 赤本
赤本とは、損害賠償額算定の基準を示す書籍で「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」のことをいい、主に東京で使用されています。
[3] 逸失利益
逸失利益とは、交通事故による後遺障害がなければ得られていたであろう利益のことをいいます。具体的には事故前が年収500万円あったのが事故後の後遺障害で以前と同じように働くことができず収入が減ってしまった場合の減収分がこれにあたります。

※ 詳しくは「交通事故における慰謝料とは」をご覧ください

14級の後遺障害認定基準

14級にあたる後遺障害は1~9号に分類されています。認定基準と簡単な具体例とともにご紹介します。
後遺障害 具体的 見かた
1号

1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの

  • 「まぶたの一部を欠損」とは、ふつうにまぶたを閉じた場合に、角膜を完全に覆うことができるが、白目が見えている程度のものをいいます
  • 「まつげはげを残すもの」とは、まつげがはえている部分2分の1以上にわたってまつげのはげを残すものをいいます。

2号

3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、そう失又は著しく欠損した歯の見た目と機能を回復するためにクラウン[4]やブリッジ[5]、入れ歯などの人工物で補うことをいいます。

[4] クラウン
クラウンとは、治療で歯を削った後に被せる人工の歯のことをいいます。「差し歯」や「被せ物」がこれにあたります。
[5] ブリッジ
ブリッジとは失った歯の両隣の歯を土台にして、そこに橋をかけるように人工の歯をかぶせることをいいます。

3号

1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの

  • 片方の耳の平均純音聴力レベル[6]が40dB以上70dB未満のものがこれにあたります。

[6]平均純音聴力レベル
標準純音聴力検査で測定します。どれくらい聞こえているのか、その程度は異常か正常か、異常の原因はどこにあるのかというのを大まかに判断します。

4号

上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの

  • 「上肢の露出面」とは、肩から指先までのことをいいます。
  • 「てのひらの大きさ」とは、指を含まない手のひら部分のみの大きさをいいます。

5号

下肢の露出面にてのひらの大きさ醜いあとを残すもの

  • 「下肢の露出」とは、足の付け根から足の甲までのことをいいます。

6号

1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

  • 片方の手の親指以外の指の骨の一部を失っている(遊離骨片[7]の状態を含む)ことがレントゲン写真などで確認できるものをいいます。

[7]遊離骨片
ここでの遊離骨片とは、骨折したがくっつくことなく残ってしまった骨のかけらのことをいいます。

7号

1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの

  • 片方の手の親指以外の指の第一関節(遠位指節間関節)が動かなくなったもの又は曲げ伸ばしにつかう筋肉の損傷など原因が明らかなもので、自らの力で曲げ伸ばしができないもの又はこれに近い状態のものをいいます。

8号

1足の第3の指足以下の1又は2の足指の用を廃したもの

  • 片方の足の中指、薬指、小指のうち1本又は2本の指が以下のような場合が該当します
  • 親指の指先の骨(末節骨)の長さの2分の1以上を失ったもの
  • 親指以外の指の第一関節と第二関節の間の骨(中節骨)もしくは、指の付け根の関節と第二関節の間の骨(基節骨)を切断したもの又は第一関節もしくは第二関節部分で切り離されたもの
  • 指の付け根の関節(中足指節関節)又は第二関節(近位指節間関節)、親指の場合は第一関節(指節間関節)の可動域が正常な方の足の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの

9号

局部に神経症状を残すもの

  • 残ってしまった神経症状の存在がレントゲンやMRI、各種検査によって説明することができなかったとしても医学的に説明できる場合がこれにあたります。代表的なものとして頸椎(腰痛)捻挫、外傷性頸部症候群(いわゆる「むちうち」)があります。

後遺障害のことで不安をかかえていませんか?
後遺障害手続きに特化した行政書士事務所が等級認定を全力でサポート。専門知識をもった行政書士がアドバイスをおこない、手続きを適切に進めることで適正な等級認定獲得を目指します。被害者の新たな一歩をお手伝いさせていただきます。

赤い本とは

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  • 目次
  • 青本とのちがい
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  • 価格
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後遺障害慰謝料と赤い本
赤い本と呼ばれている「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」について、青本との違いについてなどわかりやすく説明していきます。

赤い本ってなに?


財団法人 日弁連交通事故相談センター東京支部が編集と発行をする「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」がいわゆる「赤い本」です。表紙が赤いことからこう呼ばれています。基準編の上巻、講演録編の下巻のセットになっています。

赤い本ってどんな本なの?


上巻(基準編)は、東京地方裁判所の実務に基づいた交通事故における障害・後遺障害慰謝料、休業損害、後遺症や死亡による逸失利益などの賠償額基準と参考判例、資料として後遺障害別等級表、労働能力喪失率表などが掲載されていて、損害賠償額を算定する際に参考とされています。

下巻(講演録編)には、交通事故訴訟で問題となる様々な論点についての講演などが収録されています。収録内容の例としては、「症状固定について(2013年版)」、「むち打ち症以外の原因による後遺障害等級12級又は14級に該当する神経症状と労働能力喪失期間(2007年版)」などがあります。

赤い本の中身は?

掲載内容を大まかにイメージしていただくために2015年版の目次を以下にご紹介します。

上巻(基準編)

第1積極損害
第2休業損害
第3後遺症による逸失利益
第4死亡による逸失利益
第5慰謝料
第6物損
第7損益相殺・損害の填補等
第8無償同乗
第9素因減額
第10過失相殺
第11渉外交通事件
資料(後遺障害別等級表、労働能力喪失率表、簡易生命表、賃金センサス表など)
付録(損害賠償請求調査事項整理票、訴状作成のチェックポイントなど)

下巻(講演録編)

講演最近の東京地裁民事第27部交通訴訟の実情
講演交通鑑識活動による事案の解明について
部会活動報告等


赤い本の後遺障害慰謝料は?


自賠責保険では「介護を要する後遺障害」として1級、2級が設定されていますが、赤い本ではそのような区別はなされていません。

1級2,800万円
2級2,370万円
3級1,990万円
4級1,670万円
5級1,400万円
6級1,180万円
7級1,000万円
8級830万円
9級690万円
10級550万円
11級420万円
12級290万円
13級180万円
14級110万円


赤い本の入通院慰謝料は?


以下の表が入通院慰謝料の目安となり、入院・通院の期間をもとに算出します。
見かたとしてはほんの一例ですが、6ヶ月間通院のみなら116万円、3ヶ月間入院のみなら145万円、3ヶ月入院したのち、3ヶ月通院した場合には188万円となります。
原則「別表Ⅰ」が使用されますが、むちうち症で他覚症状がない場合などは「別表Ⅱ」が使用されます。

入通院慰謝料 別表Ⅰ

 
入院
1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

通院53101145184217244266284297306314321328334340
1

2877122162199228252274291303311318325332336342
2

5298139177210236260281297308315322329334338344
3

73115154188218244267287302312319326331336340346
4

90130165196226251273292306316323328333338342348
5

105141173204233257278296310320325330335340344350
6

116149181211239262282300314322327332337342346
7

124157188217244266286304316324329334339344
8

132164194222248270290306318326331336341
9

139170199226252274292308320328333338
10

145175203230256276294310322330335
11

150179207234258278296312324332
12

154183211236260280298314326
13

158187213238262282300316
14

162189215240264284302
15

164191217242266286

表の見方
  • あくまで目安です。個別具体的な事情により増減します。
  • 単位:万円 (例 入院1ヵ月、通院1ヵ月の場合は77万円)
  • この色は通院のみ
  • この色は入院のみ

入通院慰謝料 別表Ⅱ

むちうち症で他覚症状がない場合などに使用します。

 
入院
1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

通院356692116135152165176186195204211218223228
1

195283106128145160171182190199206212219224229
2

366997118138153166177186194201207213220225230
3

5383109128146159172181190196202208214221226231
4

6795119136152165176185192197203209215222227232
5

79105127142158169180187193198204210216223228233
6

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表の見方
  • あくまで目安です。個別具体的な事情により増減します。
  • 単位:万円 (例 入院1ヵ月、通院1ヵ月の場合は77万円)
  • この色は通院のみ
  • この色は入院のみ

青本とどう違うの?


どちらも裁判所の基準を示したものですが、以下のちがいがあります。

発行元


赤い本:日弁連交通事故相談センター 東京支部
青本:日弁連交通事故相談センター 本部

赤い本は東京支部が発行しているだけでなく、内容としても東京地方裁判所の実務に基づいたものとなっていますので主に関東で使用されています。一方、青本は赤い本とちがい全国で使用されることが想定されています。そのため青本の基準は幅のあるもの(例:○○万円〜○□万円)となっています。現在は赤い本が全国的に使用されるようようになってきているようです。

発行時期


赤い本:毎年2月
青本:2年に1回

どこで売ってるの?


一般の本屋さんやamazonには置いていません。購入方法としては、以下のリンク先に移動し、用意された購入申込書(pdf)に名前や住所などの簡単な必要事項を記入してFAXで注文する方法と、日弁連交通事故相談センター東京支部に出向いて直接購入する方法とがあります。2015年版を参考にすると価格は1セット(上・下巻)2800円(税込)で、FAXでご注文された場合は別途送料がかかります。

>> 青本・赤い本のご紹介(日弁連交通事故相談センター)

まとめ

  • 赤い本とは、財団法人 日弁連交通事故相談センター東京支部が編集と発行をする「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」のことをいいます。
  • 内容は、東京地方裁判所の実務に基づいた慰謝料、休業損害、逸失利益などの賠償額基準と参考判例、資料などが掲載されています。
  • 青本と比較するとどちらも裁判所の基準を示したものですが、発行元、発行時期にちがいがあります。
  • 一般の本屋さんやamazonには置いていません。
  • 購入するには日弁連交通事故相談センター東京支部にFAXを送って注文するか、直接出向く必要があります。

後遺障害11級と後遺障害慰謝料

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後遺障害11級と後遺障害慰謝
後遺障害11級のイメージをつかんでいただくために簡単な具体例と後遺障害慰謝料についてご説明します。

後遺障害とは

交通事故によって受傷、治療をつづけてきたけれど残ってしまった後遺症が自賠責保険会社に認められると後遺障害として、その程度によって1〜14級(数字が小さいほど重症)に格付けされたものをいいます。今回はその中でも後遺障害11級についてご説明します。

11級の後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料には3つの基準が存在します。11級が認定された場合の後遺障害慰謝料は以下を参考にしてください。

自賠責基準1,350,000円金額は法律で定められている。
任意保険基準非公開各社内部で定められている。自賠責基準より少し高い。
裁判基準3,600,000〜4,300,000円これまでの裁判例を基にした相場

※ 詳しくは「交通事故における慰謝料とは」をご覧ください

11級の後遺障害

11級にあたる後遺障害は10種類に分類されています。簡単な具体例とともにご紹介します。
後遺障害 具体的 見かた
1号

両目の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの

  • 「著しい調節機能障害を残すもの」とは、調節力が通常の場合の2分の1以下になったものをいいます。
  • 「著しい運動障害を残すもの」とは、頭の位置を固定した状態で眼球を動かすことで見える範囲(注視野)が2分の1以下になったものをいいます。
2号

両目のまぶたに著しい運動障害を残すもの

  • まぶたを開いた状態で黒目を完全に覆うもの又はまぶたを閉じても完全に角膜を覆うことができないものをいいます
3号

1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

  • まぶたを部分的に失うことによって、まぶたを閉じても角膜を完全に覆うことができない程度のものをいいます。
4号

10歯以上に対し歯科補綴(ほてつ)を加えたもの

  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、そう失又は著しく欠損した歯の見た目と機能を回復するためにクラウン[1]やブリッジ[2]、入れ歯などの人工物で補うことをいいます。

[1] クラウン
クラウンとは、治療で歯を削った後に被せる人工の歯のことをいいます。「差し歯」や「被せ物」がこれにあたります。
[2] ブリッジ
ブリッジとは失った歯の両隣の歯を土台にして、そこに橋をかけるように人工の歯をかぶせることをいいます。
5号

両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの

  • 両耳の平均純音聴力レベル[3]が40dB以上のものをいいます。

[3]平均純音聴力レベル
標準純音聴力検査で測定します。どれくらい聞こえているのか、その程度は異常か正常か、異常の原因はどこにあるのかというのを大まかに判断します。
6号

1耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの

  • 片方の耳の平均純音聴力レベルが70dB以上、80dB未満のもの又は片方の耳の平均純音聴力レベルが50dB以上であり、かつ、最高明瞭度が50%以下のものがこれに該当します。
7号

脊柱に変形を残すもの

  • 脊椎圧迫骨折等をしていて、そのことがレントゲンやCTなどで確認できるももの
  • 脊椎固定術がおこなわれたもの
  • 3個以上の脊椎に椎弓切除術などの椎弓形成術をうけたもの
8号

1手のひとさし指、なか指又はくすり指を失ったもの

  • 第二関節より先を失ったものをいいます
9号

1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの

  • 足の親指の指先の骨(末節骨)の長さの2分の1以上を失ったもの
  • 足の親指以外の指を指の付け根の関節(中足指節関節)もしくは第二関節(近位指節間関節)部分で切り離された状態
  • 指の付け根の関節(中足指節間関節)又は第二関節(近位指節間関節)の可動域が正常な方の足の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの
  • 親指の第一関節(指節間関節)の可動域角度が正常な方の足の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの
10号

胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当なて移動の支障があるもの

  • 内蔵に機能的な障害が残り、仕事をするのに支障がでている

後遺障害のことで不安をかかえていませんか?
後遺障害手続きに特化した行政書士事務所が等級認定を全力でサポート。専門知識をもった行政書士がアドバイスをおこない、手続きを適切に進めることで適正な等級認定獲得を目指します。被害者の新たな一歩をお手伝いさせていただきます。

後遺障害等級表と後遺障害慰謝料

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後遺障害等級表と後遺障害慰謝料
後遺障害等級と各等級に対する後遺障害慰謝料についてわかりやすく説明していきます。

後遺障害等級表ってなに?

交通事故によって受傷、治療をつづけてきたけど後遺症がのこってしまうことがあります。この後遺症を自賠責保険会社に12級、14級と等級認定されることで後遺障害ということになります。どのような状態だと何級に該当して保険金がいくら支払われるのかなどが書かれた表(自動車損害賠償保障法施行令第2条に関して定められている別表第1、別表第2)のことをいいます。

後遺障害慰謝料ってなに?

等級認定された後遺障害に対して支払われる慰謝料のことで、精神的な損害を賠償するためのものです。金額は認定された等級によりちがいがあります。後遺障害慰謝料は傷害による損害に支払われるものとは別枠となります。

後遺障害等級表と後遺障害慰謝料

後遺障害等級表と後遺障害慰謝料の見方 ※ 後遺障害慰謝料のみとなっています。上限額は「後遺障害等級表」のページでご確認ください。

介護を要する後遺障害等級と後遺障害慰謝料

1級:16,000,000円
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

2級:11,630,000円
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの

後遺障害等級と後遺障害慰謝料

1級:11,000,000円
  • 両眼が失明したもの
  • 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
  • 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
  • 両上肢の用を全廃したもの
  • 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
  • 両下肢の用を全廃したもの

2級:9,580,000円
  • 一眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になつたもの
  • 両眼の視力が0.02以下になつたもの
  • 両上肢を手関節以上で失つたもの
  • 両下肢を足関節以上で失つたもの

3級:8,290,000円
  • 一眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になつたもの
  • 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  • 両手の手指の全部を失つたもの

4級:7,120,000円
  • 両眼の視力が0.06以下になつたもの
  • 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  • 両耳の聴力を全く失つたもの
  • 一上肢をひじ関節以上で失つたもの
  • 一下肢をひざ関節以上で失つたもの
  • 両手の手指の全部の用を廃したもの
  • 両足をリスフラン関節以上で失つたもの

5級:5,990,000円
  • 一眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になつたもの
  • 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  • 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  • 一上肢を手関節以上で失つたもの
  • 一下肢を足関節以上で失つたもの
  • 一上肢の用を全廃したもの
  • 一下肢の用を全廃したもの
  • 両足の足指の全部を失つたもの

6級:4,980,000円
  • 両眼の視力が0.1以下になつたもの
  • 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
  • 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
  • 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  • 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
  • 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  • 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  • 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失つたもの

7級:4,090,000円
  • 一眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になつたもの
  • 両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  • 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  • 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  • 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  • 一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失つたもの
  • 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
  • 一足をリスフラン関節以上で失つたもの
  • 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  • 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  • 両足の足指の全部の用を廃したもの
  • 外貌に著しい醜状を残すもの
  • 両側の睾丸を失つたもの

8級:3,240,000円
  • 一眼が失明し、又は一眼の視力が0.02以下になつたもの
  • 脊柱に運動障害を残すもの
  • 一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失つたもの
  • 一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
  • 一下肢を5センチメートル以上短縮したもの
  • 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  • 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  • 一上肢に偽関節を残すもの
  • 一下肢に偽関節を残すもの
  • 一足の足指の全部を失つたもの

9級:2,450,000円
  • 両眼の視力が0.6以下になつたもの
  • 一眼の視力が0.06以下になつたもの
  • 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  • 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  • 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  • 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  • 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  • 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
  • 一耳の聴力を全く失つたもの
  • 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  • 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  • 一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失つたもの
  • 一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
  • 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの
  • 一足の足指の全部の用を廃したもの
  • 外貌に相当程度の醜状を残すもの
  • 生殖器に著しい障害を残すもの

10級:1,870,000円
  • 一眼の視力が0.1以下になつたもの
  • 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
  • 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
  • 十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
  • 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
  • 一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
  • 一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
  • 一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの
  • 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
  • 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの

11級:1,350,000円
  • 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  • 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  • 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  • 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
  • 一耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  • 脊柱に変形を残すもの
  • 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
  • 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
  • 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの

12級:930,000円
  • 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  • 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  • 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
  • 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
  • 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  • 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  • 長管骨に変形を残すもの
  • 一手のこ指を失つたもの
  • 一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
  • 一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つたもの
  • 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
  • 局部に頑固な神経症状を残すもの
  • 外貌に醜状を残すもの

13級:570,000円
  • 一眼の視力が0.6以下になつたもの
  • 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  • 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  • 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  • 五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 一手のこ指の用を廃したもの
  • 一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
  • 一下肢を1センチメートル以上短縮したもの
  • 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
  • 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
  • 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

14級:320,000円
  • 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  • 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 一耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
  • 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  • 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  • 一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
  • 一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
  • 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
  • 局部に神経症状を残すもの

後遺障害のことで不安をかかえていませんか?
後遺障害手続きに特化した行政書士事務所が等級認定を全力でサポート。専門知識をもった行政書士がアドバイスをおこない、手続きを適切に進めることで適正な等級認定獲得を目指します。被害者の新たな一歩をお手伝いさせていただきます。

後遺障害認定までの期間

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  • 自賠責保険(共済)審査会
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後遺障害認定までの期間
後遺障害が認定されるまでの流れ、どれくらいの期間がかかるかについてわかりやすく説明していきます。

後遺障害認定までの流れは?

1自賠責保険会社に申請
加害者が加入する自賠責保険会社に後遺障害の等級認定申請を行います。
2調査スタート
申請時に提出された書類などをもとに損害保険料率算出機構の内部組織である自賠責損害調査事務所が調査を行います。この調査は原則書面による調査となります。

※ 自賠責調査事務所では判断が難しい事案などの場合、自賠責保険(共済)審査会や本部または地区本部で審査がおこなわれることがあります。

3調査結果を報告
損害保険料率算出機構が調査した結果を自賠責保険会社に報告します。
4認定
報告された調査結果をもとに自賠責保険会社が支払額を決定します。
5通知
被害者に等級認定の結果が通知されます。

後遺障害等級認定の結果がでるまでの期間は?

個々の事案によるのでハッキリした期間は申し上げられませんが、早ければ1ヶ月遅くても6ヶ月ほどかかります。このように長い時間かかってしまう理由のひとつとしては調査事務所から被害者の治療を担当した医師への問い合わせをして回答をもらうまでに時間がかかるというものがあります。

高次脳機能障害と障害者手帳

高次脳機能障害と障害者手帳

!精神障害者保健福祉手帳についての詳細はお住まいの各市町村の担当窓口へお問い合わせください。
精神障害者保健福祉手帳というものをご存知でしようか?

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に規定されたているもので、精神障害者(高次脳機能障害含む)に対する手帳制度です。一般的には「障害者手帳」と呼ばれることがあります。

一定程度の精神障害の状態にあることを認定されることにより手帳が交付されます。そして、精神障害者の自立と社会参加の促進という目的達成のために手帳を持っている方々は、税制の優遇措置、公共交通機関の運賃割引き、各施設の利用料割引などの様々な優遇措置を受けることができます。

どんな人が対象になるの?


何らかの精神疾患により、長い間日常生活又は社会生活への制約がある方を対象としています。対象となるのは全ての精神疾患で、具体的な例としては以下のものがあります。
  • 統合失調症
  • うつ病、そううつ病などの気分障害
  • てんかん
  • 薬物やアルコールによる急性中毒又はその依存症
  • 高次脳機能障害
  • 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)
  • その他の精神疾患(ストレス関連障害等)

等級


障害の程度により1級(重い)〜 3級(軽い)で格付けされることになります。等級によって受けられるサービスに違いがあります。

1級


精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの(概ね障害年金1級に相当)

*「日常生活の 用を弁ずることを不能ならしめる程度」とは、他人の援助を受けなけば、ほとんど自 分の用を弁ずることができない程度のものである。
矢印 具体的にいうと
  • 入院患者においては、院内での生活に常時援助を必要とする。在宅患者にお いては、医療機関等への外出を自発的にできず、付き添いが必要である。
  • 親しい人との交流も乏しく引きこもりがちである。
  • 自発性が著しく乏しい。
  • 自発的な発言が少なく発言内容が不適切であったり不明瞭であったりする。
  • 家庭生活に おいても、適切な食事を用意したり、後片付けなどの家事や身辺の清潔保持も自発的には行えず、常時援助を必要とする。
  • 日常生活において行動のテンポが他の人のペースと大きく隔たってしまう。
  • 些細な出来事で、病状の再燃や悪化を来たしやすい。
  • 金銭管理は困難である。
  • 日常生活の中でその場に適さない 行動をとってしまいがちである。

2級

精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの(概ね障害年金2級に相当)

*「日常生活が著しい制限を受けるか、 又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度」とは、必ずしも他人の助け を借りる必要はないが、日常生活は困難な程度のものである。
矢印 具体的にいうと
  • 付き添われなくても自ら外出できるものの、ストレスがかかる状況が生じた 場合に対処することが困難である。
  • 親しい人との交流も乏しく引きこもりがちである。
  • 医療機関等に行くなどの習慣化された外出はできる。また、デイケアや授産施設、小規模作業所などに参加することができる。
  • 食事をバランス良く用意するなどの家事をこなすために、助言や援助を必要とする。
  • 清潔保持が自発的かつ適切にはできない。
  • 社会的な対人交流は乏しいが引きこもりは顕著ではない。
  • 自発的な行動に困難がある。
  • 日常生活の中での発言が適切にできないことが ある。
  • 行動のテンポが他の人と隔たってしまうことがある。
  • ストレスが大きいと病状の再燃や悪化を来たしやすい。
  • 金銭管理ができない場合がある。
  • 社会生活の中でその場に適さない行動をとってしまうことがある。

3級

精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの(概ね障害年金3級に相当)

矢印 具体的にいうと
  • 一人で外出できるが、過度なストレスがかかる状況が生じた場合に対処が困難である。
  • デイケアや授産施設、小規模作業所などに参加する者、あるいは保護的配慮のある事業所で、雇用契約による一般就労をしている者も含まれる。
  • 日常生活な家 事をこなすことはできるが、状況や手順が変化したりすると困難が生じてくることもある。
  • 清潔保持は困難が少ない。
  • 対人交流は乏しくない。
  • 引きこもりがちではない。
  • 自発的な行動や、社会生活の中で発言が適切にできないことがある。
  • 行動のテンポはほぼ他の人に合わせることができる。
  • 普通のストレスでは症状の再燃や悪化が起きにくい。
  • 金銭管理は概ねできる。
  • 社会生活の中で不適切な行動をとってしまうことは少ない。

どんなサービスを受けられるの?


手帳を取得することによって以下のサービスを受けることができます。これらのサービスは全国一律のものとそうでないものがあります。

全国一律に行われているサービス


公共料金等の割引

  • NHK受信料の減免

税金の控除・減免

  • 所得税、住民税の控除
  • 相続税の控除
  • 自動車税・自動車取得税の軽減(手帳1級の方)

その他

  • 生活福祉資金の貸付
  • 手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウント
  • 障害者職場適応訓練の実施

地域・事業者によって行われていることがあるサービス


公共料金等の割引

  • 鉄道、バス、タクシー等の運賃割引
    ※なお、JRや航空各社は現時点では対象になっていません。
  • 携帯電話料金の割引
  • 上下水道料金の割引
  • 心身障害者医療費助成
  • 公共施設の入場料等の割引

手当の支給など

  • 福祉手当
  • 通所交通費の助成
  • 軽自動車税の減免

その他

  • 公営住宅の優先入居

どうやって申請するの?


申請は、市町村の担当窓口で行います。
申請に最低限必要なものは次の通りでが、お住まいの地域によって違いがあるかもしれませんので、担当窓口にお問い合わせください。
  • 申請書
  • 診断書又は、精神障害による障害年金を受給している場合は、その証書等の写し
    • ※診断書は、精神障害の初診日から6か月以上経ってから、精神保健指定医(又は精神障害の診断又は治療に従事する医師)が記載したもの。(てんかん、発達障害、高次脳機能障害等について、精神科以外の科で診療を受けている場合は、それぞれの専門の医師が記載したもの。)
  • 本人の写真

申請は、家族や医療機関関係者等が代理で行うこともできます。
申請すると、各都道府県・政令指定都市の精神保健福祉センターにおいて審査が行われ、認められると手帳が交付されます。(なお、年金証書等の写しが添付されていれば、必ず手帳が交付されます。)

手帳に有効期限はあるの?


あります。手帳の有効期限は交付された日から2年が経過する日の属する月の末日となっています。

自動的に更新されないので、更新する場合には更新の手続が必要となります。この更新の手続は有効期限の3ヵ月前から行うことができますので、現在手帳を持っていることを窓口にて申し出て、新規申請の場合と同様の手続を行ってください。

手帳をもつことのメリット・デメリット

メリット

どんなサービスを受けられるの?」であげた公共料金等の割引や税金の控除・減免などの他に、就職の面でメリットがあります。どういうことかといいますと、「障害者雇用促進法」という法律がありまして、それにより、国、地方公共団体、一定の要件を満たす一般事業主は、法令に定められた率以上の障害者を雇用する義務があるのです。よって、手帳をもってることでこの枠に応募することができるようになります。

デメリット

デメリットに関しては、あまりないと言われる方が多いように感じます。しかし、一方で、手帳を交付されることで障害者だということを実感することになるのが精神的につらいと言われる方もいらっしゃいます。


以上、「高次脳機能障害と障害者手帳」でした。


高次脳機能障害の症状

高次脳機能障害の症状 高次脳機能障害というのを聞いたことがあるでしょうか?まずは高次脳機能障害とはなにか、そして代表的な症状にどういうのもがあるのか書いてみました。

まず、高次脳機能障害とはなんでしょうか。そこからいきたいと思います。

高次脳機能障害とは

交通事故や脳卒中によって脳に損傷を負ってしまうと、思うように身体が動かせなかったり、手が震えたりと他人が見た場合わかりやすい症状があらわれます。


高次脳機能障害の場合、 この「高次脳機能障害」という名前の「高次脳」という部分のせいか、なにか高度で難しいことができなくなりそうな印象を持ってしまいますよね。でも、そうではなく、事故にあう前となにか違うと感じる、思ったように話すことができない、他人の言ってることが理解できない、すぐに忘れてしまう、気が散ってしまう、などの普段の生活に関係する症状があらわれることになります。このように、他人が見ても外見からはわかりにくい、今までは当然にできていたことがうまくできなくなることが高次脳機能障害だといえます。


様々な症状は、一般的に脳に損傷をうけた直後が一番重く、時間の経過とともに徐々に回復していきます。しかし、それはいつまでも続かずある所から回復が難しくなってきます。


ちなみに、症状が軽い場合、一時的なものだからしばらくしたら治ると考えてしまうことが多いようですが、その症状が続くこともあるようです。そして症状が軽い場合は、外見的に今までと同じでも少し様子がちがうことで家族や周囲の人達は戸惑うことが多いようです。本人も自分の変化を自覚しないことがあり、トラブルの元になることもあります。

高次脳機能障害の代表的な症状

高次脳機能障害の代表的な症状としては以下のものがあります。

失語症

失語症とは、話す、聞く、読む、書くことなど、言語機能に障害を生じることによりスムーズに話すことができなかったり、モノの名前が思い出せなかったり、聞き間違えたりしてコミュニケーションをとることが難しくなります。これと同時に読み書きも障害されます。


失行

失行とは、動作や行動について指示された内容を理解しているけれど、いざやろうとすると簡単な運動を間違えたり、道具をうまくつかえなかったりします。


失認

失認とは、見たり、聞いたり、触ったりと感覚能力に異常はないのに、それぞれを認識できなかったり、顔や風景を区別できなかったりします。


注意障害

注意障害とは、ひとつのことに集中できなかったり、同時にものごとを進めることがてきなかったり、何かをやってるときに他のことに行動を切り替えることができなかったりします。


半側空間無視

半側空間無視とは、視界の右半分あるいは左半分の空間しか認識できない現象をいいます。本人は半分の空間しか認識していないという自覚はありません。


遂行機能障害

遂行機能障害とは、 何かをするにも、論理的に考えたり、計画したりして問題を解決することができないことをいいます。実行できたとしても、それがどのように仕上がったかということには無頓着なことがあります。


記憶障害

記憶障害とは、言われたことをすぐに忘れてしまったり、過去の記憶の順番がおかしくなったり、重度の場合だと、間違った記憶を真実のように話す「作話」というのがあって、これは本人としては間違っているという認識はありません。


行動と感情の障害

以前と違い、いきなり怒り出したり、泣き出したりと感情が不安定になったり、ささいなことで切れたり、暴力をふるうこともあります。この他に、子供っぽくなって、周囲に対して依存的になることもあります。


以上、「 高次脳機能障害の症状」 でした。

非器質性精神障害(うつ病・PTSD)と後遺障害

非器質性精神障害と後遺障害 ザックリ

「非器質性精神障害」とは、脳の組織に物理的な損傷がない精神的な障害のことをいいます。代表的なものでは、PTSDやうつ病があります。


シッカリ

非気質性精神障害と後遺障害

交通事故による後遺障害の等級認定は、物理的なケガだけが対象になっていると思われがちですがそうではありません。

交通事故で強烈なショック体験をしたことにより、思い出したくないのに事故の記憶が勝手に蘇るPTSDを発症した場合や、事故によって変化してしまった生活への不安、ケガの痛みからうつ病を発症した場合に後遺障害として等級認定される可能性があります。


非器質性精神障害とは

脳の組織に物理的な損傷がない精神的な障害を「非器質性精神障害」といい、PTSDやうつ病の他にパニック障害[?]、外傷性神経症[?]などがあります。

これとは逆に事故で外部からの力によって脳の組織に物理的な損傷があり、これ伴う精神的な障害を「器質性精神障害」といい、高次脳機能障害[?]がこれにあたります。

用語の解説
読んでいたところへ戻る 「パニック障害」
パニック障害とは、 突然起こる激しい動悸や発汗、頻脈(ひんみゃく:脈拍が異常に多い状態)、ふるえ、息苦しさ、胸部の不快感、めまいといった体の異常と共に、このままでは死んでしまうというような強い不安感に襲われる病気です。
読んでいたところへ戻る「外傷性神経症」
外傷性神経症とは、 外傷を受けたのちに起こるいわゆるノイローゼ。 身体に異常がないのに、精神的原因によって精神や身体にいろいろな症状が現れること。
読んでいたところへ戻る「高次脳機能障害」
高次脳機能障害とは、脳にダメージをうけることにより、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知障害を発症するものをいいます。
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PTSDについて

PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、突然の不幸な出来事によって強い精神的ストレスがこころのダメージとなって、心身ともに支障をきたし、社会生活にも影響をおよぼす精神的な後遺症や疾患のことをいいます。

原因としては、交通事故の他に、自然災害、火事、暴力など犯罪被害などがあります。

症状としては、時間がたってからも、その経験した怖い出来事を自分の意志とは関係なく繰り返し思い出したり、不安や緊張がつづいたり、怖い経験をした場所を無意識のうちに避けたりします。その他にも睡眠障害、 幸福感の喪失、物事に対する興味・関心がなくなることもあります。

これらは、怖い出来事を体験したあとなら誰でもなる可能性がありますが、何ヶ月も続くようなら精神科や心療内科にご相談ください。


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うつ病について


うつ病とは、 強い憂うつな状態が長く続き、日常生活に支障を来してしまうような病気のことをいい、きっかけとしては、事故によるその後の環境の変化、いつまでもつづく痛みなどからうつ病を発症することがあります。

人は生活の中のいろんな出来事があり、気持ちが落ち込んで憂うつな気分になることは誰にでもあります。しかし、この憂うつな気分は問題が解決したり、一時的な気分転換などにより自然に回復するものですが、そうはならず、強い憂うつな気分が長くつづのがうつ病です。

交通事故では、その後の環境の変化、いつまでもつづく痛みなどからうつ病を発症することがあります。

うつ病の症状には、精神症状と身体症状があります。

精神症状
気分が落ち込む、興味や喜びの喪失 、体の動きが遅くなる、逆に、じっとしていられない、思考力や集中力の低下 、何をするのも面倒になる、何でも悪いほうに考える、生きていくのがつらい、死んだほうがましだ、などがあります。

身体症状
眠れない、逆に眠気が強く起きてられない、食欲の低下または増加 、疲労、倦怠感 、頭痛、肩、腰、背中などの痛みなどがあります。

うつ病は、脳の機能に障害が起こる病気で、気持ちの問題で起こるものではありません。思い当たる症状があれば精神科や心療内科にご相談ください。


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非器質性精神障害の認定基準について

PTSDやうつ病を代表とする非器質性精神障害が後遺障害として認定されるには、以下のポイントが重要となります。

  • 後遺障害の存在
  • 就労意欲の低下等による区分
  • 等級と認定基準

具体的にいうと、厚生労働省が通達した労災の障害等級認定基準に該当する必要があります[?]。この労災の認定基準では、主治医に対して、下の「後遺障害の存在」にある表右側の「[B]能力に関する判断項目」の8項目につき評価を求め、もうひとつ下の「就労意欲の低下等による区分」の評価も求め、それらを組み合わせて「認定基準」に当てはめを行い、後遺障害として原則的に9級、12級、14級(もしくは非該当)に認定されることになります。

用語の解説
読んでいたところへ戻る 「厚生労働省が通達した労災の障害等級認定基準に該当する必要があります」
交通事故による後遺症の後遺障害認定のことなのに、労災保険の認定基準に基づいて行われるのはなぜかというと、保険会社の監督行政庁である金融庁と国土交通省からの通達で決められているためです。
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後遺障害の存在

以下の表により、非器質性精神障害の後遺障害が存在することと認められる必要があります。

具体的には[A]精神症状のうち1つ以上の精神症状を残し、かつ、[B]能力に関する判断項目のうち1つ以上の能力について障害が認められることが必要となります。

[A] 精神障害
[B] 能力に関する判断項目
(1) 抑うつ状態
  • 持続するうつ気分(悲しい、寂しい、憂うつである、希望がない、絶望的であるなど)、何をするにもおっくうになる、それまで楽しかったことに対して楽しいという感情がなくなる、気が進まないなどの状態がこれにあたります。
(1)身辺日常生活
  • 入浴をすることや更衣をすることなど清潔保持を適切にすることができるか、規則的に十分な食事をすることができるかについて判定されます。なお、食事・入浴・更衣以外の動作については,特筆すべき事項がある場合には加味しての判定するものであります。
(2)不安の状態
  • 全般的不安や恐怖、心気症[?]、強迫など強い不安が続き、強い苦悩を示す状態がこれにあたります。
(2)仕事・生活に積極性・関心を持つこと
  • 仕事の内容、職場での生活や働くことそのもの、世の中の出来事、テレビ、娯楽などの日常生活に対する意欲や関心があるか否かについての判定するものであります。
(3)意欲低下の状態
  • すべてのことに対して関心が湧かず、自発性が乏しくなる、自ら積極的に行動せず、行動を起こしても長続きしない。口数も少なくなり、日常生活上の身の回りのことにも無精となる状態がこれにあたります。
(3)通勤・勤務時間の遵守
  • 規則的な通勤や出勤時間など、約束時間の遵守が可能かどうかについて判定するものであります。
(4)慢性化した幻覚・妄想性の状態
  • 自分に対する噂や悪口あるいは命令が聞こえるなど、実際には存在しないものを知覚体験すること(幻覚)、自分が他者から害を加えられている、食べ物や薬に毒が入っている、自分は特別な能力を持っているなど内容が間違っており、確信が異常に強く、訂正不可能でありその人個人だけ限定された意味付け(妄想)などの幻覚、妄想を持続的に示す状態がこれにあたります。
(4)普通に作業を持続すること
  • 就業規則に則った就労が可能かどうか、普通の集中力・持続力をもって業務を遂行できるかどうかについて判定するものであります。
(5)記憶または知的能力の障害
  • 非器質性の記憶障害としては、解離性(心因性)健忘[?]がある。自分が誰であり、どんな生活史[?]を持っているかをすっかり忘れてしまう全生活史健忘や生活史の中の一定の時期や出来事のことを思い出せない状態がこれにあたります。
(5)他人との意思伝達
  • 職場において上司・同僚などに対して発言を自主的にできるかなど、他人とのコミュニケーションが適切にできるかの判定するものであります。
(6)その他の障害(衝動性の障害,不定愁訴[?]など)
  • その他の障害には,上記(1)~(5)に分類できない症状、多動[?]、衝動行動、徘徊、身体的な自覚症状や不定愁訴[?]などがあります。
(6)対人関係・協調性
  • 職場において上司・同僚と円滑な共同作業、社会的行動ができるかどうかなどについて判定するものであります。
(7)身辺の安全保持、危機の回避
  • 職場における危険などから適切に身を守れるかどうかの判定するものであります。
(8)困難・失敗への対応
  • 職場において新たな業務上のストレスを受けたときに、ひどく緊張したり、混乱することなく対処できるかなど、どの程度適切に対応できるかの判定するものであります。


用語の解説
読んでいたところへ戻る 「心気症」
心気症とは、検査では明らかな異常が無いにもかかわらず、すこしの体調不良を重い病気だと強く思い込みにとらわれる精神疾患です。
読んでいたところへ戻る「解離性(心因性)健忘」
解離性健忘とは、トラウマやストレスによって、最近のことや昔の出来事をまったく覚えていなかったり、部分的に思い出せなかったりする状態のことをいいます。
読んでいたところへ戻る「生活史」
生活史とは、個人のこれまでの歴史。
読んでいたところへ戻る「多動」とは
多動とは、落ち着きがなく動き回る症状のことをいいます。
読んでいたところへ戻る「 不定愁訴 (ふていしゅうそ)」
不定愁訴とは、「頭が重い」、「イライラする」、「疲いつまでも疲れがとれない」、「よく眠れない」などの自覚症状を訴えるが、検査をしても異常が発見できない状態のことをいいます。
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就労意欲の低下等による区分

a. 就労している者または就労の意欲のある者
現に就労している者または、就労の意欲はあるものの就労はしていない者については、[A]精神症状のいずれか1つ以上が認められる場合に、[B]能力に関する判断項目の各々について、その有無及び助言・援助の程度によって後遺障害を認定します。

b. 就労意欲の低下または欠落により就労していない者
就労意欲の低下または欠落により就労していない者については、身辺日常生活が可能である場合に、[B]能力に関する判断項目(1)身辺日常生活の支障の程度でにより後遺障害を認定します。


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認定基準


9級

通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、就労可能な職種が相当な程度に制限されるもの

矢印 具体的にいうと
  • 上記、「就労意欲の低下等による区分」で「a.就労している者または就労の意欲のある者」に該当する場合には、[B]能力に関する判断項目の(2)~(8)のいずれか1つの能力が失われているものまたは、[B]能力に関する判断項目の4つ以上についてしばしば助言・援助が必要と判断される障害を残しているもの

    例:非器質性精神障害のため、「対人業務につけない」ことによる職業制限が認められる場合
  • 上記、「就労意欲の低下等による区分」で「b.就労意欲の低下または欠落により就労していない者」に該当する場合には、身辺日常生活について時に助言・援助を必要とする程度の障害が残っているもの

等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
9級245万円600~700万円35%



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12級

通常の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため、多少の障害を残すもの

矢印 具体的にいうと
  • 上記、「就労意欲の低下等による区分」で「a.就労している者または就労の意欲のある者」に該当する場合には、[B]能力に関する判断項目の4つ以上について時に助言・援助が必要と判断される障害を残しているもの

    例:非器質性精神障害のため、「職種制限は認められないが、就労にあたりかなりの配慮が必要である」場合
  • 上記、「就労意欲の低下等による区分」で「b. 就労意欲の低下または欠落により就労していない者」に該当する場合には、身辺日常生活を適切または概ねできるもの

等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
12級93万円250~300万円14%



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14級

通常の労務に服することはできるが,非器質性精神障害のため,軽微な障害を残すもの

矢印 具体的にいうと
  • 上記、[B]能力に関する判断項目の1つ以上について時に助言・援助が必要と判断される障害を残しているものが該当します。

    例:非器質性精神障害のため、「職種制限は認められないが、就労にあたり多少の配慮が必要である」場合

等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
14級32万円90~120万円5%



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後遺障害等級認定のポイント

交通事故と精神的な障害との因果関係

PTSDやうつ病のような診断名がつけば後遺障害として等級認定されるわけではありません。まずは、事故と症状との因果関係を証明する必要があります。

気質的な損傷(身体の組織そのものに生じた損傷)の場合は、その損傷した部分を確認できれば、それが事故によって発生したと考えることができます。

しかし、PTSDやうつ病のような非器質性の精神障害の場合は、身体の組織に物理的な損傷がみられないこころの病気なので、身体のどの異常状態が精神障害を発生させているのかわからないことが多く、客観的に証明することは困難とされています。 また、事故だけでなく、家庭環境や職場環境が影響して発症する可能性もあります。

因果関係を認定するには、自賠責保険の実務上、主に以下のポイントを総合的に判断することになります。

  • 事故状況
  • 受傷内容
  • 精神症状の出現時期
  • 精神科等の専門医への受診時期


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専門医による適切な治療

精神障害か発症した場合に、精神科や心療内科に相談し、適切な治療をうけることも大事なことといえます。診断名がついたから精神障害が後遺障害として認められるわけではなく、専門医のもとで半年から1年くらい適切な治療をうけたうえで症状の改善が認められないときにはじめて後遺障害して認定される可能性がでてくるとお考えください。


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重い症状を残している方の治癒の判断

重い症状を有している方(上記、「後遺障害の存在」にある表右側の[B]能力に関する判断項目のうち(2)~(8)のいずれか2つ以上の能力が失われている方)については、非器質性精神障害の特質上症状の改善が見込まれることから、症状に大きな改善が認められるない状態に一時的に達した場合であっても、原則として療養を続けることになります。

ただし、療養を継続して十分な治療を行ってもなお症状に改善の見込みがないと判断され、症状が固定しているときには、治癒の状態にあるものとし、後遺障害として等級を認定することになります。

なお、その場合の後遺障害の等級認定は上記認定基準によらずに、個別に検討し、障害の程度をふまえて認定されることになります。

  • 注1:非器質性精神障害については、症状が重篤であっても将来において大幅に症状の改善する可能性が十分にあるという特質があると考えられている。
  • 注2:業務による心理的負担を原因とする非器質性精神障害は、業務による心理的負荷を取り除き、適切な治療を行えば、多くの場合概ね半年~1年、長くても2~3年の治療により感知するのが一般的であって、業務に支障の出るような後遺症状を残すケースは少なく、障害を残した場合においても各種の日常生活動作がかなりの程度でき、一定の就労が可能となる程度以上に症状がよくなるのと考えられれいる。



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以上、「非器質性精神障害(うつ病・PTSD)と後遺障害」でした。

脊髄損傷と後遺障害について

脊髄

image via “BruceBlaus”(Wikimedia Commons)
ザックリ
脊髄損傷とは背骨(脊椎)を骨折、脱臼することによって脊髄を損傷することをいいます。後遺障害等級認定については、脊髄損傷によって生じた麻痺の範囲・程度、介護の要否などによって判断されます。


シッカリ

脊髄損傷とは


まずはじめに脊髄の説明からはじめたいと思います。脊髄とは、脳から延びて背骨の中を通っている中枢神経のことで、感覚や運動、反射など体のあらゆることをコントロールする役目をしています。この脊髄の損傷を「脊髄損傷」といいます。

大きな外傷によって背骨(脊椎)を骨折、脱臼することによって生じることになります。このように脳から各部分に信号を伝えたり、反対に各部分からの信号を脳へ伝える通り道のような役割をはたす脊髄が損傷されると、感覚や運動、反射などが著しく障害されます。


脊髄損傷の分類


脊髄の損傷の程度により以下のように分類します。

完全損傷

完全損傷とは、脊髄が完全に断裂したことによって、脳から各部分へ信号を伝えることができなくなり体を動かせなくなったり、逆に各部分から脳へ信号を伝えられなくなることにより、熱い・冷たい・痛いなど感じなくなる麻痺状態のことをいいます。

不完全損傷

不完全損傷とは、脊髄の一部が損傷または圧迫を受けたことにより、一部機能が失われ、一部機能が残った状態であり、軽い症状から重い症状まで様々です。例としては、手足にしびれや麻痺、筋力の低下などが生じたり、箸をうまく使えない、ボタンがとめにくい、うまく歩けないなどがあります。

脊髄のどの部分を損傷したかによって現れる症状や障害が異なります。ですので、損傷した部位によっては排尿や排便が困難となる場合があります。

脊椎損傷の治療


損傷した脊髄の治療・回復の可能性はほとんどないため、リハビリテーションが必要となります。これは長く安静を保つことによって筋力が低下し、復帰に時間がかかるため早期に開始することが必要になります。このリハビリテーションは、失われた機能を回復する目的ではなく、残された機能を使っていかに日常生活を送るかを目的とします。


脊髄損傷の後遺障害等級認定

交通事故によって脊髄損傷となり、それを後遺障害として等級認定されるには以下の要素によって判断されることになります。これは、脊髄損傷により麻痺などの症状が生じて生活に支障がでているということだけではなく、それらを医学的根拠に基いて証明する必要があります。等級は1級、2級(別表第一[?])、3級、5級、7級、9級、12級(別表第二[?])の7段階に区分され認定されることになります。

  • 麻痺の範囲はどれくらいか(四肢麻痺、片麻痺、単麻痺、対麻痺)
  • 麻痺の程度はどれくらいか(高度、中等度、軽度)
  • MRIやCTによる画像所見
  • 各種神経学的検査の結果
  • 介護は要否とその程度
  • 病状の推移
  • 立証するのに適切な内容の後遺障害診断書


用語の解説
読んでいたところへ戻る「別表第一・別表第二」とは
自動車損害賠償保障法施行令で定められている表のことをいいます。この表は後遺障害と保険金について規定したもので、別表第一では「介護を要する後遺障害」について1級、2級と定められており、別表第二ではその他の後遺障害について1級から14級まで定められています。

関連リンク:後遺障害等級表
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等級と認定基準

ここからは等級と具体的な認定基準についてご説明します。

※ 以下の認定基準にあてはまったとしても必ず認定されるというものではありません。

各等級の認定基準にある「さらに具体的にいうと」について。実際の認定基準は聞きなれない言葉がつかわれていて理解するのは難しいです。そこで、認定基準をイメージをしやすいような言葉に置き換えるなどして、読んでいただいた方が理解しやすいようにしています。
さらに具体的に
※ イメージ

1級1号(別表第一)


認定基準

脊髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、常に他人の介護を要するもの(1級)



矢印 具体的にいうと
高度の四肢麻痺[?]が認められるもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕の間接(肩・ひじ・手首・指)のどれも自分で動かすことができない。またはこれに近い状態のもの。
  • 自分の力で物を持ち上げて移動させることができない。
  • 両あしの間接(股・ひざ・足首)のどれも自分で動かすことができない。またはこれに近い状態のもの。
  • 立ったり歩いたりができない。



高度の対麻痺[?]が認められるもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残った場合は、両腕の間接(肩・ひじ・手首・指)のどれも自分で動かすことができない。またはこれに近い状態のもの。自分の力で物を持ち上げて移動させることができない。

    または
  • 両あしに障害が残った場合は、両あしの間接(股・ひざ・足首)のどれも自分で動かすことができない。またはこれに近い状態のもの。立ったり歩いたりができない。

中等度の四肢麻痺[?]であって、食事・入浴・用便・更衣等について常時介護を要するもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより概ね500グラムの物を持ち上げることができない、または文字を書くことができない。両足に障害が残ったことにより杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がったり歩いたりすることができない。
  • 食事・入浴・用便・更衣等について常に介護が必要なもの。

中等度の対麻痺[?]であって、食事・入浴・用便・更衣等について常時介護を要するもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより概ね500グラムの物を持ち上げることができない、または文字を書くことができない。

    または
  • 両足に障害が残ったことにより杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がったり歩いたりすることができない。
  • 食事・入浴・用便・更衣等について常に介護が必要なもの。
    • 例:
      第二腰椎[?]以上で損傷を受けたことにより両下肢の高度の対麻痺、神経因性膀胱障害[?]及び脊髄の損傷部位以下の感覚障害が生じたほか、脊柱(せきちゅう)[?]の変形等が認められるもの


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
1級
(別表第一)
1,600万円2,700~3,100万円100%


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用語の解説
読んでいたところへ戻る 「四肢麻痺」とは
両方の上肢と下肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
四肢麻痺
読んでいたところへ戻る「対麻痺」とは
両方の上肢または両方の下肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
対麻痺
読んでいたところへ戻る「第二腰椎」とは
首からお尻までのびた背骨の腰の部分を腰椎といいます。5つの骨でできていて、上から第一腰椎、第二腰椎と名前がついています。。
第二腰椎
読んでいたところへ戻る「神経因性膀胱障害」とは
尿を膀胱にためたり排出するには大脳から脊髄、自律神経、末梢神経まで、さまざまな神経が関連しています。その神経回路の一部が障害されることによって起こる機能障害が神経因性膀胱障害です。
読んでいたところへ戻る「脊柱」とは
いわゆる背骨のことです。背骨は椎骨と呼ばれる個々の骨が縦一列に積み上げられることで脊柱を形成しています。
読んでいたところへ戻る「硬性装具」とは
肘や膝などの間接の動作に障害が生じたときに負担を軽減する装具をいいます。硬性なのでプラスチックや金属などの伸縮性のない素材でできたフレームでできています。
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2級1号(別表第一)


認定基準

脊髄症状のため,生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、随時介護を要するもの(2級)



矢印 具体的にいうと
中等度の四肢麻痺[?]が認められるもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより概ね500グラムの物を持ち上げることができない、または文字を書くことができない。両足に障害が残ったことにより杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がったり歩いたりすることができない。

軽度の四肢麻痺[?]であって、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要するもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより、文字を書くことが難しい。そして、両脚に障害が残ったことによりなんとか自分ひとりで歩くことができるが、不安定で転倒しやすく、速度も遅い。または、杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がることができないもの。そのうえ、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要するもの。

中等度の対麻痺[?]であって、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要するもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより概ね500グラムの物を持ち上げることができない、または文字を書くことができない。そのうえ、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要するもの。

    または
  • 両足に障害が残ったことにより杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がったり歩いたりすることができない。そのうえ、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要するもの。
    • 例:
      第二腰椎[?]以上で損傷を受けたことにより両下肢[?]の中等度の対麻痺[?]が生じたために、立位の保持[?]に杖または硬性装具[?]を要するとともに、軽度の神経因性膀胱障害[?]及び脊髄の損傷部位以下の感覚障害が生じたほか、脊柱(せきちゅう)[?]の変形が認められるもの


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
2級1号
(別表第一)
1,163万円2,300~2,700万円100%


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用語の解説
読んでいたところへ戻る 「四肢麻痺」とは
両方の上肢と下肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
四肢麻痺
読んでいたところへ戻る「対麻痺」とは
両方の上肢または両方の下肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
対麻痺
読んでいたところへ戻る「第二腰椎」とは
首からお尻までのびた背骨の腰の部分を腰椎といいます。5つの骨でできていて、上から第一腰椎、第二腰椎と名前がついています。。
第二腰椎
読んでいたところへ戻る「神経因性膀胱障害」とは
尿を膀胱にためたり排出するには大脳から脊髄、自律神経、末梢神経まで、さまざまな神経が関連しています。その神経回路の一部が障害されることによって起こる機能障害が神経因性膀胱障害です。
読んでいたところへ戻る「脊柱」とは
いわゆる背骨のことです。背骨は椎骨と呼ばれる個々の骨が縦一列に積み上げられることで脊柱を形成しています。
読んでいたところへ戻る「下肢」とは
あしの付け根から足の指先までのことでをいいます。
読んでいたところへ戻る「立位の保持」とは
立っている状態を保ち続けることをいいます。
読んでいたところへ戻る「硬性装具」とは
肘や膝などの間接の動作に障害が生じたときに負担を軽減する装具をいいます。硬性なのでプラスチックや金属などの伸縮性のない素材でできたフレームでできています。
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3級3号(別表第二)


認定基準

生命維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、脊髄症状のために労務に服することができないもの(3級)



矢印 具体的にいうと
軽度の四肢麻痺[?]が認められるものであって、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要しないもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより、文字を書くことが難しい。そして、両脚に障害が残ったことによりなんとか自分ひとりで歩くことができるが、不安定で転倒しやすく、速度も遅い。または、杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がることができないもの。しかし、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を必要としないもの。


中等度の対麻痺[?]が認められるものであって、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要しないもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより概ね500グラムの物を持ち上げることができない、または文字を書くことができない。しかし、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を必要としないもの。

    または
  • 両足に障害が残ったことにより杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がったり歩いたりすることができない。しかし、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を必要としないもの。


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
3級829万円1,800~2,200万円100%


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用語の解説
読んでいたところへ戻る 「四肢麻痺」とは
両方の上肢と下肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
四肢麻痺
読んでいたところへ戻る「対麻痺」とは
両方の上肢または両方の下肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
対麻痺
読んでいたところへ戻る「硬性装具」とは
肘や膝などの間接の動作に障害が生じたときに負担を軽減する装具をいいます。硬性なのでプラスチックや金属などの伸縮性のない素材でできたフレームでできています。
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5級2号(別表第二)


認定基準

脊髄症状のため、きわめて軽易な労務のほかに服することができないもの(5級)



矢印 具体的にいうと

軽度の対麻痺[?]が認められるもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 両腕に障害が残ったことにより、文字を書くことが難しい。

    または
  • 両脚に障害が残ったことによりなんとか自分ひとりで歩くことができるが、不安定で転倒しやすく、速度も遅い。または、杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がることができないもの。


一下肢[?]の高度の単麻痺[?]が認められるもの
矢印 さらに具体的にいうと
  • 片方のあしに障害が残ったことにより、あしの間接(股・ひざ・足首)のどれも自分で動かすことができない。またはこれに近い状態のもの。立ったり歩いたりができない。


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
5級599万円1,300~1,500万円79%


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用語の解説
読んでいたところへ戻る「対麻痺」とは
両方の上肢または両方の下肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
対麻痺
読んでいたところへ戻る「単麻痺」とは
上肢または下肢の一肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
単麻痺
読んでいたところへ戻る「下肢」とは
あしの付け根から足の指先までのことでをいいます。
読んでいたところへ戻る「硬性装具」とは
肘や膝などの間接の動作に障害が生じたときに負担を軽減する装具をいいます。硬性なのでプラスチックや金属などの伸縮性のない素材でできたフレームでできています。
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7級4号(別表第二)


認定基準

脊髄症状のため、軽易な労務以外には服することができないもの(7級)



矢印 具体的にいうと
一下肢の中等度の単麻痺が認められるものが該当する。
矢印 さらに具体的にいうと
  • 片方のあしに障害が残ったことにより、杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がることができない。または、両あしに障害が残ったことにより、杖もしくは硬性装具がないと歩くことが難しいもの。
    • 例:
      第二腰椎[?]以上で脊髄の半側のみ損傷を受けたことにより一下肢[?]の中等度の単麻痺[?]が生じたために、杖または硬性装具[?]なしには階段をのぼることができないとともに、脊髄の損傷部位以下の感覚障害が認められるもの


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
7級409万円900~1,100万円56%


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用語の解説
読んでいたところへ戻る「第二腰椎」とは
首からお尻までのびた背骨の腰の部分を腰椎といいます。5つの骨でできていて、上から第一腰椎、第二腰椎と名前がついています。。
第二腰椎
読んでいたところへ戻る「下肢」とは
あしの付け根から足の指先までのことでをいいます。
読んでいたところへ戻る「硬性装具」とは
肘や膝などの間接の動作に障害が生じたときに負担を軽減する装具をいいます。硬性なのでプラスチックや金属などの伸縮性のない素材でできたフレームでできています。
読んでいたところへ戻る「単麻痺」とは
上肢または下肢の一肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
単麻痺
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9級10号(別表第二)


認定基準

通常の労務に服することができるが、脊髄症状のため、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの(9級)



矢印 具体的にいうと
一下肢[?]の軽度の単麻痺[?]が認められるものが該当する。
矢印 さらに具体的にいうと
  • 片方のあしに障害が残ったことにより、なんとか自分ひとりで歩くことができるが、不安定で転倒しやすく、速度も遅い。または、両あしに障害が残ったことにより、杖もしくは硬性装具[?]がないと階段を上がることができないもの。
    • 例:
      第二腰椎[?]以上で脊髄の半側のみ損傷を受けたことにより一下肢[?]の軽度の単麻痺[?]が生じたために日常生活は独歩であるが、不安定で転倒しやすく、速度も遅いとともに、脊髄の損傷部位以下の感覚障害が認められるもの。


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
9級245万円600~700万円35%


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用語の解説
読んでいたところへ戻る「下肢」とは
あしの付け根から足の指先までのことでをいいます。
読んでいたところへ戻る「単麻痺」とは
上肢または下肢の一肢の麻痺
→ 上肢:肩から手の指先までのことをいいます。
→ 下肢:あしの付け根から足の指先までのことをいいます。
単麻痺
読んでいたところへ戻る「第二腰椎」とは
首からお尻までのびた背骨の腰の部分を腰椎といいます。5つの骨でできていて、上から第一腰椎、第二腰椎と名前がついています。。
第二腰椎
読んでいたところへ戻る「硬性装具」とは
肘や膝などの間接の動作に障害が生じたときに負担を軽減する装具をいいます。硬性なのでプラスチックや金属などの伸縮性のない素材でできたフレームでできています。
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12級13号(別表第二)


認定基準

通常の労務に服することはできるが、脊髄症状のため、多少の障害を残すもの(12級)



矢印 具体的にいうと
運動性、支持性[?]、巧緻性[?]及び速度についての支障がほとんど認められない程度の軽微な麻痺を残すもの。
矢印 さらに具体的にいうと
  • 運動性、体重を支える機能、手先の器用さにあまり問題はないが、軽い麻痺がある。

運動障害は認められないものの、広範囲にわたる感覚障害が認められるもの。
矢印 さらに具体的にいうと
  • 運動性、体重を支える機能、手先の器用さに問題はないが、広い感覚の麻痺がある。
    • 例1:
      軽微な筋緊張の亢進[?]が認められるもの
    • 例2:
      運動障害を伴わないものの、感覚障害が概ね一下肢[?]にわたって認められるもの


等級が認定された場合の慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
12級93万円250~300万円14%


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用語の解説
読んでいたところへ戻る「支持性」とは
体重を支える機能をいいます。
読んでいたところへ戻る「巧緻性」とは
手先の器用さや、指先を巧みに使う能力のことをいいます。
読んでいたところへ戻る「筋緊張の亢進」とは
まずはじめに「筋緊張」とは、完全に力を抜いた状態の筋肉が一定の張りを保つ状態をいい、「亢進」とは、その状態が高まることをいいます。
読んでいたところへ戻る「下肢」とは
あしの付け根から足の指先までのことでをいいます。
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以上、「脊髄損傷と後遺障害について」でした。

高次脳機能障害と後遺障害について

高次脳機能障害 ザックリ

高次脳機能障害とは、交通事故などの外傷性脳損傷や脳卒中などの疾患により脳が損傷を受け、「記憶・注意・感情」などの高次な脳機能に障害があらわれるものをいいます。

後遺障害として該当する等級は1級、2級(別表第一[?])3級、5級、7級、9級(別表第二[?])になります。
自動車損害賠償保障法施行令 別表第一及び別表第二


シッカリ

高次脳機能障害とは


高次脳機能といってもなにも、複雑なことができなくなるわけではありません。
思ったように喋れない、他人の言ってることが理解できない、すぐ忘れてしまう、物事に集中できないなど症状がでることがあります。このように外見からはわかりにくい、その人が今まで普通にできていたことがうまくできなくなってしまうことが高次脳機能障害です。

外見からはわかりにくい


高次脳機能障害は決してめずらしいことではありません。パッと見ではわかりにくく、本人の自覚も乏しい場合が多く、普通に接するだけでは気づかないことが多いです。そのうえ、異変を感じても、脳の病気だからこんなこともあるか、そのうちよくなるだろうと家族や医師が勝手に判断してしまうことがあります。



高次脳機能障害の主な原因


原因として一番多いのは、脳卒中です。脳卒中とは、突然、脳の血管に関連した病気(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)が起こり、脳に損傷を生じます。

二番目に多いのが、交通事故や転倒、転落などによる外傷性脳損傷です。これらが原因となり脳そのものにダメージを受けたり、頭蓋骨骨折により出血し脳が圧迫されたり、脳の回転やねじれの力により神経細胞が破壊されることにより症状が発症します。


高次脳機能障害の主な症状

注意障害


注意障害とは、周囲からの刺激に対し、必要なもの、重要なものに意識を集中させたりすることが、上手くできなくなった状態をいいます。

  • 集中力が続かない。
  • 気が散りやすい
  • ミスが多い
  • 長時間ひとつのことに集中できない
  • 同時に複数のことができない


記憶障害


記憶障害とは、事故の記憶が思い出せなくなったり、新しい経験や情報を覚えられなくなった状態をいいます。

  • 約束をしても忘れてしまう。
  • 場所を覚えることができない
  • 何度も同じことを繰り返し質問する
  • 昨日したことを覚えていない
  • 予定を覚えられない


遂行機能障害


遂行機能障害とは、論理的に考え、計画し、問題を解決し、推察し、そして、行動するといったことができない状態をいいます。

  • 効率よくできない
  • 計画を立てることができない
  • 指示がないと何もできない
  • 物事の優先順位を決めることができない


社会的行動障害


社会的行動障害とは、行動や感情を状況にあわせて、うまくコントロールすることができなくなった状態をいいます。

  • 「怒り」や「笑い」の感情のコントロールが難しい
  • 無制限に食べつづける
  • やる気がない
  • 1つのことにこだわり続ける
  • すぐに人に頼る。なにかあると人のせいにする

その他によく見られる症状


失語


失語とは、聞くこと話すこと、読むこと書くことがうまくできなくなった状態といいます。

  • 言葉をうまく話せない。
  • 質問に正しく答えられない。
  • 何を言われているのか理解できない。
  • 言われたことは理解できるが話すことができない。


失行


失行とは、行うべき運動・動作を理解しているにもかかわらず、目的にあった動作・行動が的確にできない状態をいいます。

  • スムーズに動作ができない。
  • 思い通りに動かない。
  • 手順がわからない。


失認


失認とは、視力や感覚能力に異常はないのに、目の前にあるものが何かわからなかったり名前がわからなかったりする状態をいいます。

  • 見えるのにそれが何なのか理解できない。
  • 知ってる人の顔が見分けられない。


半側空間無視


半側空間無視とは、視空間の右半分あるいは左半分の空間しか認識できない現象をいいます。本人は半分の空間しか認識していないという自覚はありません。

  • 視界の片側のことに気づかない。
  • 片側の食事を残す。
  • 身体の片側をよくぶつける。


病識欠如


病識欠如とは、自分が病気であるという意識が欠如している状態をいいます。

  • 自分の障害を認識できない
  • 障害がないかのようにふるまう


等級認定 - まずはじめに -

通常、 自賠責損害調査事務所が後遺障害として認定するか調査します。しかし高次脳機能障害の場合、その可能性があるものについては、 外部の専門家(脳神経外科医、弁護士など)で構成された高次脳機能障害審査会で審査をおこなうことになります。

これは、高次脳機能障害の場合、 高度な専門知識が要求されるうえに審査の公平性・客観性を確保することが求められているという理由と、それだけ判断が困難だということを意味します。

高次脳機能障害審査会で審査されるには


上記、高次脳機能障害審査会で審査されるには、以下の5つの項目のうちどれか1つ当てはまる必要があります。この5つの項目に当てはまるからといって認定されるわけではなく、あくまで高次脳機能障害審査会により審査されることになります。認定に向けてのスタートラインにたったというイメージです。

  • 初診時に頭部外傷の診断があり、頭部外傷後の意識障害(半昏睡~昏睡で開眼・応答しない状態:JCS[?]が3桁、GCS[?]が8点以下)が少なくとも6時間以上、もしくは、健忘症あるいは軽度意識障害(JCS[?]が2桁~1桁、GCS[?]が13~14点)が少なくとも1週間続いた症例
  • 経過の診断書または後遺障害診断書において、高次脳機能障害、脳挫傷、びまん性軸索損傷、びまん性脳損傷等の診断がなされている症例
  • 経過の診断書または後遺障害診断書において、高次脳機能障害を示唆する具体的な症状(記憶・記名障害[?]、失見当識[?]、知能低下、判断力低下、感情易変、暴言・暴力等)、あるいは失調性歩行[?]、痙性片麻痺[?]など高次脳機能障害に伴いやすい神経徴候が認められる症例、されには知能検査など各種神経心理学的検査が施行されている症例
  • 頭部画像上、初診時の脳外傷が明らかで、少なくとも3か月以内に脳室拡大[?]・脳萎縮[?]が確認される症例
  • その他、脳外傷による高次脳機能障害が疑われる症例

用語の解説
「JCS」とは
JCS(Japan Coma Scale)とは、覚醒の段階を9段階で表現するもので数字が大きいほど意識障害は重い。0~300で表します。
「GCS」とは
GCS(Glasgow Coma Scale)とは、意識レベルを「開眼」「発語(言葉による応答)」「最良の運動機能(運動による応答)」という3つの要素を個々に観察して、それぞれ1~5点で評価し合計点をだすものです。3点~15点で数字が小さいほど意識レベルが低いということになります。
「記憶・記名障害」とは
記憶を思い出すことができない、新しいことを覚えることができないこと。
「失見当識」とは
現在の時間・場所,周囲の人・状況などが正しく認識できなくなること。
「失調性歩行」とは
歩幅が一定せず、腰をはじめ体幹がふらついてスムーズな足運びができず、また時々足を止めてバランスを保つ。いわゆる、よろけ歩行や千鳥足のような状態。
「痙性片麻痺」とは
左右どちらかの手足の筋肉が硬直し運動ができない状態。
「脳室拡大」とは
脳内にある脳脊髄液を産生する場所が拡大すること。
「脳萎縮」とは
脳の容積の減少のこと。


どのようにして認定されるのか

まず、高次脳機能を以下の4つに区分します。そして、これらの能力がどれくらい失われたかに着目し、下の高次脳機能障害整理表を参考にして主治医に6段階で評価してもらいます。この評価を認定基準にあてはめ、3級~14級の間で等級を認定されることになります。

介護が必要となる場合は、程度に応じて1級または2級に等級格付けを行うとしています。



高次脳機能障害整理表


高次脳機能障害整理表を能力(意思疎通能力、問題解決能力、作業に対する持続力・持久力、社会行動能力)ごとに分けて記載しています。

高次脳機能障害整理表
実際の表タイプをご覧になりたい方は以下のリンクか画像をクリックしてご覧ください。
>> 高次脳機能障害整理表

※ 以下の表の項目、「能力喪失の程度」は、わかりやすくするために本来の表現ではなく、認定基準の文言に置き換えています。

意思疎通能力

職場において他人とのコミュニケーションを適切に行えるかどうか等について判定する。主に記銘・記憶力、認知力または言語力からの側面から判断を行う。

障害の程度の例能力喪失の程度
① 特に配慮してもらわなくても、職場で他人の人と意思疎通をほぼ図ることができる。14級の認定基準
「わずかな能力喪失が認められるもの」にあたる。
② 必要に応じ、こちらから電話をかけることができ、かかってきた電話の内容をほぼ正確に伝えることができる。
① 職場で他の人と意思疎通を図ることに困難を生じることがあり、ゆっくり話してもうら必要が時々ある。12級の認定基準
「能力が多少失われているもの」にあたる。
② 普段の会話はできるが、文法的な間違いをしたり、適切な言葉を使えないことがある。
① 職場で他の人と意思疎通を図ることに困難を生じることがあり、意味を理解するためにはたまには繰り返してもらう必要がある。9級の認定基準
「相当程度が失われているもの」にあたる。
② かかってきた電話の内容を伝えることはできるが、時々困難を生じる。
① 職場で他の人と意思疎通を図ることに困難を生じることがあり、意味を理解するためには時々繰り返してもらう必要がある。7級の認定基準
「半分程度が失われているもの」にあたる。
② かかってきた電話の内容を伝えることに困難を生じることが多い。
③ 単語を羅列することによって、自分の考え方を伝えることができる。
① 実物を見せる、やってみせる、ジェスチャーで示す、などのいろいろな手段と共に話しかければ、短い文や単語くらいは理解できる。5級の認定基準
「大部分が失われているもの」にあたる。
② ごく限られた単語を使ったり、誤りの多い話し方をしながらも、何とか自分の欲求や望みだけは伝えられるが、聞き手が繰り返して尋ねたり、いろいろと推測する必要がある。
職場で他の人と意思疎通を図ることができない。3級の認定基準
「全部失われているもの」にあたる。


問題解決能力

作業課題に対する指示や要求水準を正確に理解し適切な判断を行い、円滑に業務が遂行できるどうかについて判定する。主に理解力、判断力又は集中力(注意の選択等)について判断を行う。

障害の程度の例能力喪失の程度
① 複雑でない手順であれば、理解して実行できる。14級の認定基準
「わずかな能力喪失が認められるもの」にあたる。
② 抽象的でない作業であれば、1人で判断することができ、実行できる。
の中間12級の認定基準
「能力が多少失われているもの」にあたる。
① 手順を理解することに困難を生じることがあり、たまには助言を要する。9級の認定基準
「相当程度が失われているもの」にあたる。
② 1人で判断することに困難を生じることがあり、たまには助言を必要とする。
の中間7級の認定基準
「半分程度が失われているもの」にあたる。
① 手順を理解することは著しく困難であり、頻繁な助言がなければ対処できない。5級の認定基準
「大部分が失われているもの」にあたる。
② 1人で判断することは著しく困難であり、頻繁な指示がなければ対処できない。
課題を与えられてもできない。3級の認定基準
「全部失われているもの」にあたる。


作業負荷に対する持続力・持久力

一般的な就労時間に対処できるだけの能力が備わっているかどうかについて判定する。精神面における意欲、気分又は注意の集中の持続力・持久力について判断を行う。その際、意欲又は気分の低下等による疲労感や倦怠感を含めて判断する。

障害の程度の例能力喪失の程度
おおむね8時間支援なく働ける。14級の認定基準
「わずかな能力喪失が認められるもの」にあたる。
の中間12級の認定基準
「能力が多少失われているもの」にあたる。
障害のために予定外の休憩あるいは注意を喚起するための監督がたまには必要であり、それなしにはおおむね8時間働けない。9級の認定基準
「相当程度が失われているもの」にあたる。
の中間7級の認定基準
「半分程度が失われているもの」にあたる。
障害により予定外の休憩あるいは注意を喚起するための監督を頻繁に行っても半日程度しか働けない。5級の認定基準
「大部分が失われているもの」にあたる。
持続力に欠け働くことができない。3級の認定基準
「全部失われているもの」にあたる。


社会行動能力

職場において他人と円滑な共同作業、社会的行動ができるかどうか等について判定する。主に協調性の有無や不適切な行動(突然大した理由もないのに怒る等の感情や欲求のコントロールの低下による場違いな行動等)の頻度についての判断を行う。

能力喪失の参考例能力喪失の程度
障害に起因する不適切な行動はほとんど認められない。14級の認定基準
「わずかな能力喪失が認められるもの」にあたる。
の中間12級の認定基準
「能力が多少失われているもの」にあたる。
障害に起因する不適切な行動がたまには認められる。9級の認定基準
「相当程度が失われているもの」にあたる。
の中間7級の認定基準
「半分程度が失われているもの」にあたる。
障害に起因する不適切な行動が頻繁に認められる。5級の認定基準
「大部分が失われているもの」にあたる。
社会性に欠け働くことができない。3級の認定基準
「全部失われているもの」にあたる。



高次脳機能障害整理表の能力喪失の程度と等級の関係をわかりやすく表にすると以下のようになります。

等級4つの能力の喪失程度
1つ以上の能力の2つ以上の能力の
1級常時介護を要するもの
2級随時介護を要するもの
3級全部喪失大部分喪失
5級大部分喪失半分程度喪失
7級半分程度喪失相当程度喪失
9級相当程度喪失
12級多少喪失
14級わずかな能力喪失



認定基準


以上の高次脳機能障害整理表での評価をもって、以下の認定基準の具体的にいうとの部分にあてはめていきます。

1級(別表第一)

認定基準
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
  • 「高次脳機能障害のため、生命維持に必要な身のまわりの処理の動作について、常に他人の介護を要するもの」がこれにあたります。
矢印 具体的にいうと
  • 重篤な高次脳機能障害のため、生命維持に必要な身の回りの処理の動作(食事・入浴・用便・更衣等)について、常時他人の介護を要するもの
  • 高次脳機能障害による高度の認知症や情意の荒廃[?]があるため、常時監視を要するもの

認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
1級1,100万円2,700~3,100万円100%


用語の解説
「情意の荒廃」とは
意欲・気力などがない状態


2級(別表第一)

認定基準
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
  • 「高次脳機能障害のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、随時介護を要するもの」がこれにあたります。

矢印 具体的にいうと
  • 重篤な高次脳機能障害のため、食事・入浴・用便・更衣等に随時介護を要するもの
  • 高次脳機能障害による認知症、情意の障害、幻覚、妄想、頻回の発作性意識障害等のため随時他人による監視を必要とするもの
  • 重篤な高次脳機能障害のため自宅ないの日常生活動作は一応できるが、1人で外出することなどが困難であり、外出の際には他人の介護を必要とするため、随時他人の介護を必要とするもの


認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
2級958万円2,300~2,700万円100%



3級(別表第二)

認定基準
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  • 「生命維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、高次脳機能障害のため、労務に服することができないもの」がこれにあたります。

矢印 具体的にいうと
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか1つ以上の能力が全部失われているもの[?]
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか2つ以上の能力の大部分が失われているもの


認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
3級829万円1,800~2,200万円100%


用語の解説
[4] 「全部失われているもの」とは
  • 意思能力が全部失われた例
    職場で他人と意思疎通を図ることができない場合
  • 問題解決能力が全部失われた例
    可だを与えられても手順とおりに仕事を全く進めることができず、働くことができない場合
  • 作業負荷に対する持続力・持久力が全部失われた例
    作業に取り組んでもその作業への集中を持続することができず、すぐにその作業を投げ出してしまい、働くことができない場合
  • 社会行動能力が全部失われた例
    大した理由もなく突然感情を爆発させ、職場で働くことができない場合

5級(別表第二)

認定基準
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  • 「高次脳機能障害のため、きわめて軽易な労務のほか服することができないもの」がこれにあたります。

矢印 具体的にいうと
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか1つ以上の能力の大部分が失われているもの[?]
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか2つ以上の能力の半分程度が失われているもの[?]


認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
5級599万円1,300~1,500万円79%


用語の解説
[6] 「能力の大部分が失われているもの」とは

問題解決能力の大部分が失われている例
1人で手順どおりに作業を行うことは著しく困難であり、ひんぱんな指示がなければ対処できない場合
[7] 「能力の半分程度が失われているもの」とは

問題解決能力の半分程度が失われているもの例
1人で手順どおり作業を行うことに困難を生じることがあり、時々助言を必要とする場合



7級(別表第二)

認定基準
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  • 「高次脳機能障害のため、軽易な労務にしか服することができないもの」がこれにあたります。

矢印 具体的にいうと
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか1つ以上の能力の半分程度が失われているもの[?]
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか2つ以上の能力の相当程度が失われているもの[?]


認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
7級409万円900~1,100万円56%


用語の解説
[8] 「4能力」とは
  • 意思疎通能力
  • 問題解決能力
  • 作業負荷に対する持続力・持久力
  • 社会行動能力
[9] 「能力の半分程度が失われているもの」とは

問題解決能力の半分程度が失われているもの例
1人で手順どおり作業を行うことに困難を生じることがあり、時々助言を必要とする場合
[10] 「能力の相当程度が失われているもの」とは

問題解決能力の相当程度が失われているもの例
1人で手順どおりに作業を行うことに困難を生じることがあり、たまには助言を必要とする


9級(別表第二)

認定基準
神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  • 「普通の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため、社会通念上、その就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの」がこれにあたります。

矢印 具体的にいうと
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか1つ以上の能力の相当程度が失われているもの[?]が該当する。


認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
9級245万円600~700万円35%


用語の解説
[11] 「4能力」とは
  • 意思疎通能力
  • 問題解決能力
  • 作業負荷に対する持続力・持久力
  • 社会行動能力
[12] 「能力の相当程度が失われているもの」とは

問題解決能力の相当程度が失われているもの例
1人で手順どおりに作業を行うことに困難を生じることがあり、たまには助言を必要とする

12級(別表第二)

認定基準
局部に頑固な神経症状を残すもの
  • 「通常の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため、多少の障害を残すもの」がこれにあたります。

矢印 具体的にいうと
  • 高次脳機能障害整理表の「意思疎通能力」「問題解決能力」「作業負荷に対する持続力・持久力」「社会行動能力」のいずれか1つ以上の能力が多少失われているもの


認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
12級93万円250~300万円14%



14級(別表第二)

認定基準
局部に神経症状を残すもの
  • 「通常の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため、軽微な障害を残すもの」がこれにあたります。

矢印 具体的にいうと
  • MRI、CT等による他覚的所見[?]は認められないものの、脳損傷があることが 医学的にみて合理的に推測でき、高次脳機能障害のためわずかな能力喪失が認められるもの


認定された場合の等級・慰謝料・労働能力喪失率
等級
慰謝料(自賠責)
慰謝料(裁判基準)
労働能力喪失率
14級32万円90~120万円5%


用語の解説
「他覚的所見」とは
医師が視触診や画像で確認したものをいいます。




以上、「高次脳機能障害と後遺障害について」でした。