後遺障害14級と後遺障害慰謝料

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分 です。

この記事は以下のキーワードが気になる方のお役にたちます。
  • 後遺障害
  • 等級
  • 後遺障害慰謝料
  • 自賠責基準
  • 任意保険基準
  • 裁判基準
  • 14級
  • 眼・まぶた・まつげ
  • 傷跡
  • 神経症状
  • むちうち
後遺障害14級と後遺障害慰謝
後遺障害14級のイメージをつかんでいただくために簡単な具体例と後遺障害慰謝料についてご説明します。

交通事故によって受傷、治療をつづけてきたけれど残ってしまった後遺症が自賠責保険会社に認められると後遺障害として、その程度によって1〜14級(数字が小さいほど重症)に格付けされたものをいいます。今回はその中でも後遺障害14級についてご説明します。

14級の後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料には3つの基準が存在します。14級が認定された場合の後遺障害慰謝料は以下を参考にしてください。

自賠責保険基準

320,000円
  • 自賠責保険から支払われる後遺障害慰謝料と逸失利益をあわせた限度額は750,000円
  • 金額は法律で定められている。

任意保険基準

非公開
  • 各社内部で定められている。自賠責基準より少し高い。

裁判基準

1,100,000円(赤本[1]
900,000円〜1,200,000円(青い本[2]
  • これまでの裁判例を基にした相場
  • この額は後遺障害慰謝料だけの金額です。これに逸失利益[3]がプラスされることになります。
[1] 青い本
青本とは損害賠償額算定の基準を示す書籍で「交通事故損害額算定基準」のことをいい、全国で使用されています。
[2] 赤本
赤本とは、損害賠償額算定の基準を示す書籍で「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」のことをいい、主に東京で使用されています。
[3] 逸失利益
逸失利益とは、交通事故による後遺障害がなければ得られていたであろう利益のことをいいます。具体的には事故前が年収500万円あったのが事故後の後遺障害で以前と同じように働くことができず収入が減ってしまった場合の減収分がこれにあたります。

※ 詳しくは「交通事故における慰謝料とは」をご覧ください

14級の後遺障害認定基準

14級にあたる後遺障害は1~9号に分類されています。認定基準と簡単な具体例とともにご紹介します。
後遺障害 具体的 見かた
1号

1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの

  • 「まぶたの一部を欠損」とは、ふつうにまぶたを閉じた場合に、角膜を完全に覆うことができるが、白目が見えている程度のものをいいます
  • 「まつげはげを残すもの」とは、まつげがはえている部分2分の1以上にわたってまつげのはげを残すものをいいます。

2号

3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

  • 「歯科補綴を加えたもの」とは、そう失又は著しく欠損した歯の見た目と機能を回復するためにクラウン[4]やブリッジ[5]、入れ歯などの人工物で補うことをいいます。

[4] クラウン
クラウンとは、治療で歯を削った後に被せる人工の歯のことをいいます。「差し歯」や「被せ物」がこれにあたります。
[5] ブリッジ
ブリッジとは失った歯の両隣の歯を土台にして、そこに橋をかけるように人工の歯をかぶせることをいいます。

3号

1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの

  • 片方の耳の平均純音聴力レベル[6]が40dB以上70dB未満のものがこれにあたります。

[6]平均純音聴力レベル
標準純音聴力検査で測定します。どれくらい聞こえているのか、その程度は異常か正常か、異常の原因はどこにあるのかというのを大まかに判断します。

4号

上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの

  • 「上肢の露出面」とは、肩から指先までのことをいいます。
  • 「てのひらの大きさ」とは、指を含まない手のひら部分のみの大きさをいいます。

5号

下肢の露出面にてのひらの大きさ醜いあとを残すもの

  • 「下肢の露出」とは、足の付け根から足の甲までのことをいいます。

6号

1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

  • 片方の手の親指以外の指の骨の一部を失っている(遊離骨片[7]の状態を含む)ことがレントゲン写真などで確認できるものをいいます。

[7]遊離骨片
ここでの遊離骨片とは、骨折したがくっつくことなく残ってしまった骨のかけらのことをいいます。

7号

1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの

  • 片方の手の親指以外の指の第一関節(遠位指節間関節)が動かなくなったもの又は曲げ伸ばしにつかう筋肉の損傷など原因が明らかなもので、自らの力で曲げ伸ばしができないもの又はこれに近い状態のものをいいます。

8号

1足の第3の指足以下の1又は2の足指の用を廃したもの

  • 片方の足の中指、薬指、小指のうち1本又は2本の指が以下のような場合が該当します
  • 親指の指先の骨(末節骨)の長さの2分の1以上を失ったもの
  • 親指以外の指の第一関節と第二関節の間の骨(中節骨)もしくは、指の付け根の関節と第二関節の間の骨(基節骨)を切断したもの又は第一関節もしくは第二関節部分で切り離されたもの
  • 指の付け根の関節(中足指節関節)又は第二関節(近位指節間関節)、親指の場合は第一関節(指節間関節)の可動域が正常な方の足の可動域角度の2分の1以下に制限されるもの

9号

局部に神経症状を残すもの

  • 残ってしまった神経症状の存在がレントゲンやMRI、各種検査によって説明することができなかったとしても医学的に説明できる場合がこれにあたります。代表的なものとして頸椎(腰痛)捻挫、外傷性頸部症候群(いわゆる「むちうち」)があります。

後遺障害のことで不安をかかえていませんか?
後遺障害手続きに特化した行政書士事務所が等級認定を全力でサポート。専門知識をもった行政書士がアドバイスをおこない、手続きを適切に進めることで適正な等級認定獲得を目指します。被害者の新たな一歩をお手伝いさせていただきます。